"妻"に焦点を当てて、その姿を公表されているデータから読み解く「妻の正体~データ編」。今回は専業主婦と働く主婦の家事への意識や、所有する生活家電を比較する。働く妻がこだわる生活家電のキーワードは"時短"。美容家電にもこだわりがあるようで―。
今回取り上げるのは、Yahoo!リサーチを運営するヤフーバリューインサイトが、日経BP社運営の「日経ウーマンオンライン」と共同で実施した「家事と生活家電に関する調査」。調査期間は今年6月9日~12日、対象は首都圏1都3県在住の20~30代の女性800人。
家事全般の意識について聞いたところ「家事はとっても楽しい」と答えたのは職業・未既婚にかかわらず30%程度だったが、「家事をまんべんなくきっちりと行わないと気が済まない」では、有職既婚者の32.5%に対し、専業主婦は38.0%と高かった。また、専業主婦は既婚者に比べ『資源・お金の節約、エコ意識』が高い傾向が見られ、「電気やガス、水などのエネルギー資源をできるだけ無駄にしないようにしている」と答えた人は71%、「お金を節約するためには多少の時間や手間を惜しまない」は54%に上った。いずれも有職既婚者を10ポイント上回っている。
一方、有職既婚者が重視するのは『時間・手間の節約』。「多少お金がかかっても、手間や労力を省ける方法を積極的に取り入れたい」(43%)や「多少お金がかかっても、時間を節約できる方法を積極的に取り入れたい」(37%)では、専業主婦を15~20ポイント上回っている。
専業主婦の『エコ・節約』優先、有職既婚者の『時間・手間の節約』優先の傾向は所有する生活家電にも反映されている。「ホットプレート」「ミキサー」「ホームベーカリー」など、料理の幅を広げたり、家族で楽しめたりできるものは専業主婦の方が有職既婚者より所有率が10~30ポイント高かった。一方、有職既婚者の所有率の方が高かったのは「フードプロセッサー、ブレンダー」「食器洗い乾燥機」「電気圧力鍋、電気煮込み鍋」「乾燥機、洗濯乾燥機」など。家事の手間を省き、"時短"効果が得られる家電がやはり人気のようだ。
興味深いのは「美容スチーマー、美顔器」の所有率。専業主婦が13%にとどまったのに対し、有職既婚者では25%と4人に1人が所有していた。同レポートでは「仕事で社会に接する機会が多い有職者は、美容に対する意識が高いようだ」と分析しているが、肌の"お疲れ度"が高いとか、美容にかけられる金額に余裕があるとか、そういう理由ももしかしたらあるのかも―。