台湾の半導体メーカーMediaTekは7月12日(現地時間)、Android搭載製品開発を主眼にした業界団体「Open Handset Alliance(OHA)」への参加を発表した。MediaTekはファブレス半導体メーカーとしては世界でトップ5に入る大手であり、特に携帯電話向けのチップセット出荷では米Qualcommに次いで2位に位置する。DVD装置やDTVをはじめ、普及価格帯向けの製品ラインのSoC開発では定評があり、MediaTekのOHA参加が近い将来にも手頃な価格のAndroid携帯登場につながるのではと期待されている。
ここ最近、米国を中心に急速にユーザーを拡大しているAndroidだが、いまだラインナップは中級以上の、どちらかといえばハイエンド端末に偏っており、さらなる普及にはミッドレンジ以下の層をカバーするラインナップの充実が欠かせない。そのためには部品コストの引き下げで端末価格を押し下げる必要があり、今回のMediaTek参入はその契機になるとみられる。MediaTekはOHA参加の際に発表した声明のなかで、過去の実績に基づいたうえで、よりコスト効果の高いAndroidベースのスマートフォン開発を可能にすると表明しており、これまでAndroidがあまりカバーできなかった領域を積極的に補完していく計画だ。