スイスの名門時計ブランド・ロンジンによる古時計コンテストの結果がこのほど公表され、「日本最古のロンジン賞」に1867年製のポケットウォッチが選ばれた。

「日本最古のロンジン賞」に選ばれた1867年製のポケットウォッチは、「オーギュスト・アガシ AA4 ムーブメント」が搭載されたシリアルナンバー「300」のモデル

「ロンジン 古時計コンテスト」は、1832年創業のロンジンの古時計を公募し、製造年の古さを鑑定・比較するもので、2006年にロシアで、2009年は中国で開催された。今年は日本国内が対象となり、全国から486の応募が寄せられた。

「日本最古のロンジン賞」に選ばれた1867年製のポケットウォッチは、「創業期を代表する、しかも初期ロットのきわめて貴重なモデル」(スウォッチ グループ ジャパンのロンジン事業部)という。これまでに確認されている日本最古のロンジン(幕末期に島津忠義が西郷隆盛に贈ったもので、製造年は1869年)を2年上回り、日本最古の稀少なモデルと認められた。この時計のオーナーには、2週間のスイス旅行がプレゼントされた。

なお、1867年はロンジンがパリの万国博覧会で銅メダルを受賞したほか、他の時計メーカーに先駆けて工場を設立し、それまでと異なる生産方式で躍進を遂げた年でもある。この特別な年に製造されたモデルが「日本最古のロンジン賞」を受賞したことに、ロンジン事業部は「各国の中でも、ロンジンが特に日本との強い歴史的なつながりを実感させるものとなりました」とコメントしている。