衛星電話サービスを提供しているInmarsatはハンディータイプでスタイリッシュな衛星電話「IsatPhone Pro」の実機をCommnicAsia 2010で初公開した。

スマートフォンにコンパクトデジカメスペックのカメラを搭載

IsatPhone ProはInmarsatが提供する衛星電話システムを使い、通話エリアは海上を含むほぼ全世界をカバーしている。サイズは170×54×29mmと若干大柄ながらも、従来の衛星電話にはないスタイリッシュな形状となっている。本体もブルーを基調としたカラーリングで、デザインにも注力されている。音声通話に加えSMS、Eメールの利用が可能。2011年第1四半期に回線交換方式による2.4kbpsのデータ通信に対応予定とのこと。

IsatPhone Proを大々的にアピールするInmarsatブース

販売パッケージも携帯電話ライクである

本体はIP54の規格に適合した耐震・防水・防塵機能を有しており、アウトドアやミリタリーユースにも適しているという。作動環境はマイナス20度からプラス55度、最大95%の高湿下でも利用できる。一般的な携帯電話と同等のアイコンメニューなどを備え使いやすい操作性を提供。8カ国語に対応し、日本語の表示にも対応している。連続通話時間は最大8時間、連続待ち受け時間は最大100時間と長時間の利用も可能だ。その他のスペックとしてはGPS、Bluetooth 2.0、オーディオジャック、microUSBコネクタなど。

スタイリッシュなボディー

利用時は背面から衛星アンテナを引き出す

価格は699ドルと衛星電話としては低く抑えられており、販売代理店や通信事業者からは500-600ドルで提供される予定とのこと。CommunicAsia 2010会場でもシンガポールのSingtelが販売予約の受付や無料の通話デモを行っていた。販売は今年7月からを予定している。

背面はアンテナと大型電池で占められる

IP54規格に対応し、高所からの落下にも耐える

日本語表示も可能。日本語文字入力は現在はひらがなに対応

Singtelは屋外の特設ブースで世界中への無料通話デモを提供