インターネット専業銀行の楽天銀行は2日、トラベレックス・グループとの業務提携を通じ、法人向け海外送金事業に参入し、今夏をめどにサービスを開始すると発表した。

楽天銀行では海外送金サービスの提供を検討するにあたり、楽天銀行口座を保有する法人に対し、海外送金に関するアンケート調査を実施(2009年11月)。その結果、海外送金に関する不満点として、手数料の高さ、煩雑な送金手続き、送金到着までの所要日数の長さなどが挙げられたといい、「現状の海外送金サービスに対して、利用者の満足度が低いことが明らかになった」(楽天銀行)。

楽天銀行では、インターネットを通じた安価な手数料で簡便に取引ができる海外送金サービスの提供により、楽天銀行口座を保有する法人や楽天市場の出店店舗法人などの海外送金ニーズに応えることができるとし、事業参入することにした。

楽天銀行が提供する海外送金サービスは、トラベレックス・グループが提供するシステムを活用し、「インターネットを通じてスピーディーに取引できることが特長」(楽天銀行)。サービス開始時から一定期間はキャンペーンを実施し、海外中継銀行手数料が受取人負担の場合の送金手数料を1,000円(キャンペーン終了後は2,000円)、送金人負担の場合の送金手数料を2,000円(同3,500円)とする予定。

海外送金サービスの画面イメージ

送金可能な取扱通貨は、「インターネット送金で邦銀最多」という67通貨、送金可能国・地域は約210カ国を予定している。海外送金サービスの登録を行った後は、24時間(平日23:50~0:10、日曜日、12月31日~1月3日を除く(予定))、PCからインターネット上で簡単に取引が可能。「わざわざ取扱店舗へ出かけ、煩雑な手続きをする必要がない」(楽天銀行)としている。