カナダResearch In Motion(RIM)のスマートフォン「BlackBerry Bold 9700」がNTTドコモから登場する。日本向けに提供されるBlackBerryとしては、「BlackBerry 8707h」「BlackBerry Bold」に続く3機種目。BlackBerry Boldの後継モデルとなる。その独特なスタイルで愛好者も多いBlackBerryの日本市場向け最新モデルを一足先に使ってみた。

主な仕様  [サイズ] 約109(H)×60(W)×14.1[最厚部:約14.8](D)mm  [重量] 約122g  [連続待受時間(3G/GSM)] 約300時間/約370時間  [連続通話時間(3G/GSM)]約280分/約360分  [ディスプレイ] 約2.4インチ HVGA(480×360ドット)TFT液晶  [カメラ] 約320万CMOSカメラ(オートフォーカス・手ぶれ補正対応)   [機能] Wi-Fi/Bluetooth/GPS/microSDHC(別売:最大32GB)/国際ローミング(3G+GSM)/FOMAハイスピード(下り最大3.6Mbps)など

「BlackBerry Bold 9700」徹底解説

前編 端末デザインの特徴をチェック
後編 メール機能やブラウザをチェック

米国シェアNo1スマートフォン- その特徴は?

BlackBerryは、米国で最も普及しているスマートフォンだ。オバマ米大統領が使っていることでも知られ、海外のビジネスパーソンの間では定番のモデルとなっている。横幅の広いボディにフルキーボードを配置した機種を多数用意しており、このキーボードが、BlackBerryの特徴と言っても過言ではない。このキーボードも10年以上のノウハウの蓄積があるので、他の製品等比べてもこだわりが感じられるつくりだ。

米国では、BlackBerryのキーボードでびっくりするぐらい高速で文字入力している人を頻繁に見かける。BlackBerryのキーは、日本の一般的な携帯電話と比べると小さく、最小限のスペースに沢山のキーが詰め込まれている。そのため、1つのキーに複数の機能が割り当てられているので、一見すると打ちにくそうに見える。

ところが、使っていくうちにその印象は一変する。これが、意外と打ちやすいのだ。一度キーの位置を把握してしまえば、あまり打ち間違いもせずに、きちんと入力することができる。米国人の大きな手で高速入力できるのだから、慣れさえすれば、だれでも高速で入力できるようになるだろう。

ハードウェアキーボードで快適入力

本稿で紹介するBlackBerry Bold 9700も、前述したBlackBerry独自のハードキーを搭載したモデルだ。端末のサイズ・重量は約109(H)×60(W)×14.1(D)mm・約122gで、かなりコンパクトな部類のスマートフォンと言える。

BlackBerry Bold 9700(RIM製)

当然キーボードもこのボディに収めるためキーボードも非常に小さい。確かに最初はこの小さいキーをポチポチ押していくのはちょっと辛いのだが、他のBlackBerryと同様に慣れてしまえば、不便なく入力することができる。本体サイズが絶妙な大きさに設計されているので、両手の親指で入力するのはもちろん、片手の親指でもキーボードの端から端まで無理なく届くのだ。

最厚部は約14.8mm。BlackBerry Boldと比較して2mm薄くなっている

昨今多いソフトウェアキーボードを採用するスマートフォンと違いBlackBerry Bold 9700は、ハードウェアキーボードを採用している。キーを押した際にしっかりとした打感を得ることができるので、長く使っていけば、キーの位置や大きさ、質感を体で覚えてブラインドタッチすることも可能だろう。

両手でも片手でも操作できる。片手で操作する場合でも押しにくいキーはない

次にキーボードの配列だが、英字入力は通常のQWERTYのフルキーボードとほぼ同等だ。数字や記号はaltキーを押してから該当するキーを押すかたちとなる。「文字」キーを押せばひらがな、カタカナ、英字入力が切り替えられる。10キーに比べると数字キーは少し押しにくいが、この辺りも慣れれば問題なく入力できる。

キーボードの配列。各キーには、押しやすいよう傾斜がつけられている

キーボードの上には発呼キー・終話キー、メニューキー、エスケープキー、そして中央にトラックパッドが配置されている。トラックパッドはその上で指を滑らせるようにしてカーソル操作を行い、押すと決定となる。トラックパッドの動きは少し慣れが必要だが、反応も良く、動きもスムーズなので慣れれば快適に操作することができる。

従来モデルのBlackBerry Boldではトラックボールが採用されていたが、BlackBerry Bold 9700では「トラックパッド」を採用。トラックパッド上で指を動かして操作する

本体左側面には左サイドキー(デフォルトでボイスコマンドを起動)、マイクロUSBポート、イヤホンジャック、本体右側には音量/ズームキー、右サイドキー(デフォルトでカメラを起動)を搭載する。側面のボタン類は、どれも片手でもった際に無理なく押せる位置に配置されている。

右/左サイドキーにはデフォルトでボイスコマンドと、カメラが割り当てられているが、他の機能を割り当てることもできる。端末上部には、ロックキーとミュートボタンが設置されている

正統派BlackBerryの新モデル

BlackBerry Bold 9700は、横長のディスプレイと独自のハードキーを搭載したBlackBerryの伝統的なスタイルを採用している。「これぞBlackBerry」と言えるモデルだ。

デザイン的には、従来モデルであるBlackBerry Boldのデザインを踏襲しながらよりコンパクトにリファインしている。小型の端末ではあるが、使いやすさを犠牲にしてはいない。キーのサイズや位置は、押しやすさを考慮して設計されているし、ディスプレイも2.4インチと小さいが、480×360ドットの解像度を確保している。使い手のことを考えた様々な工夫が施されているのだ。

側面には金属素材、背面はレザー調の素材を採用している。この2つの素材が高級感を演出している

また、金属やレザー調の素材を使用したデザインも高級感があり美しい。端末の高級感や使い勝手は、実際に触って確認するのが一番だ。興味のある人は、是非実機を手に取って確認していただきたい。

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今回はBlackBerry Bold 9700の外観デザインについて解説した。次回は、「BlackBerry Bold 9700で何ができるか」を解説していく。