8月28日公開の映画『トイレット』の完成披露試写会が24日、都内で行われ、出演者のもたいまさこ、デイヴィッド・レンドルと荻上直子監督が舞台挨拶を行った。
同作は、『かもめ食堂』(2006年)、『めがね』(2007年)などの話題作を手がけた荻上直子監督の最新作。引きこもりの長男モーリー(レンドル)、ロボットオタクの次男レイ(アレックス・ハウス)、気が強い女子大生の末っ子・リサ(タチアナ・マズラニー)と、孫とは一言も喋らず、トイレから出ると必ずため息を漏らすばーちゃん(もたい)の奇妙な共同生活を描く。
日本人唯一のキャストで、劇中ではほとんどセリフがないばーちゃんを演じたもたいは「現場で、こんなに楽でいられるとは思いませんでしたね(笑)。監督には新しい体験をさせてもらいました」と撮影を振り返り、好きなシーンについて「庭でごはんを家族みんなで食べるシーンです。おいしいものを好きな人たちと食べることって幸福なんですね」と、同作のテーマの一つである家族の絆を感じさせる1シーンを挙げた。
撮影はカナダ・トロントで行われた。荻上監督は「毎日10時間しか撮影できなかったので、焦りましたが、現地のスタッフの方々は日本と変わらないですね。コミュニケーションには不自由しなかったです」と順調だったことを明かし、もたいは「日本では"ロケ弁"ですが、向こうではキッチンカーが来ました(笑)。おやつの時間では本格的なエスプレッソマシンでコーヒーが飲めましたし、ホットケーキも焼いてくれるんですよ」と、食環境に驚いたという。