さて、ここからは15倍ズームと1,410万画素センサーを備えたカメラとしては世界最小のコンパクトボディをもち、実売2万円を実現した「GE」ブランド最新モデル「GE-X5」に注目したい。
GE-X5は、大型のレンズとグリップを持つ、いわゆる「レンズ一体型デジカメ」のスタイル。ボディ重量は350g(バッテリー、メモリーカード含まず)で、単3乾電池を装填すると小柄な外観からは想像できないほどずっしりと感じる。
が、それは重いというより手ぶれを防ぐバランスの良さや、手にしたときの満足感といったものに貢献している印象だ。女性の手にも収まりの良いグリップ。傷に強く上品なシボ加工を表面に施し、金属を多用した剛性の高いボディ。軽快ながらクリックがカチッと心地良く決まるダイヤルと、外観の仕上げの良さは、日本の大手カメラメーカー製品と比べても勝るとも劣らない。
センサーは1/2.3CCDを採用。レンズは驚くべきことに独自開発というから、GIJの決意と思い入れが推し量れる。画質に関しては以下の作例を参考にしてほしい。フルオート撮影時では、なるべくISOを落として画質向上を目指すアルゴリズムが働いているようだ。感度が下がればシャッター速度が低下し、手ぶれしやすくなるが、その対策として光学式手ぶれ補正も搭載されている。ただ可能なら、撮影には小型の三脚を携えて行くことをオススメしたい。
メニュー構成は標準的で違和感を感じることなく利用できる。プリセット2種類のほか、自分で撮影した写真を壁紙に設定することも可能 |
シーンモードにダイヤルを合わせると、12種類のシーンを選択できるメニューが展開する |
GE-X5は、前述のEシリーズ同様、機能面では流行の機能をほぼ網羅しており、さらにモノとしての質感も非常に高い。実売で2万円を切る価格を考えればたいへん頑張っていると思う。一方、画質やレスポンスに関しては独特のクセがあり、ハッキリいえば「じゃじゃ馬なカメラ」だ。が、そのぶん使いこなす楽しみがあるともいえる。また、今後の製品では、より使いやすくなるだろう。日本市場への参入に際し、GIJは、コストや開発力を"10倍速で"努力、解決していきたいと意気込みを語った。その心意気に期待したい。