マイクロソフトが近年もっとも注力している企業市民活動のひとつである「アクティブシニアプログラム」については、既報でその取り組みをお伝えしてきた。今回はマイクロソフトが支援するシニア情報生活アドバイザー有資格者が、はじめてシニア向けのWindows 7活用術を指南するという情報をキャッチ、早速その様子を取材してきた。
はじめての講師としてデビューを飾るのは、柔和で若々しい笑顔が素敵な中島一郎さん。パソコンを通じてそれぞれの地域に根ざした活動や、ケアハウスで超高齢の方にパソコンの手解きをする、認知症予防活動のお手伝いをするなど、幅広く活動されている「いちえ会」が主催するパソコンマスター講座が、その舞台となった。
開講に先立って講師を務める中島さんが語った「シニアを教えるのはシニアが行うのが一番」という印象的な挨拶から、パソコンマスター講座はスタート。取材日は、Windows 7に標準で搭載されているWebブラウザ「Internet Explorer 8」の様々な機能についてと、強化されたアクセシビリティ機能をカンタンに使いこなすための「コンピュータの簡単操作」について情報を共有しあうという内容であった。
聴く人を惹きつけるテンポとリズム。受講生を巻き込んでのグループワークは、はじめて人前で教鞭を執っているとは思えない堂々とした立ち居振る舞いだ。「Internet Explorer 8」で利便性を向上させる機能のひとつとして搭載された "スマートアドレスバー"について、ご自身の体験や知識を織り交ぜながら、テキストだけに頼らない内容で進行する中島さん。講座終了まで約1時間30分、終始参加したメンバーの笑顔が絶えない素晴らしいものとなった。
シニア同士ということもあってか、講師と受講生の距離が近い。お互いが納得のいくまで対話を行い、理解し合っていく。ちまたのパソコン教室のような画一的なスタイルではなく、ウィットに富んだトークを交えながら笑顔がこぼれるアットホームな雰囲気。これがマイクロソフトが目指している、これからの高齢者のためのコンピュータ社会の姿なのかと想起させられた。