ヤマハは、高度な音声処理や音楽制作の機能をネットワークを通して簡単に利用可能にする技術「クラウド型VST」を開発した。
本技術は、専用のハードウェアやソフトウェアを用いて行う高度な音声処理や音楽制作の機能の一部を、ネットワークのサーバー上に置くことで、必要な機能を必要なときにさまざまな端末から使える環境を構築することを目指すもの。多くの音楽制作ソフトウェアが対応している追加用ソフトウエア「VSTプラグイン」をベースとした機能を、ネットワークにあるコンピューター(サーバー)上に実装し、「VSTホスト」(VSTプラグインを呼び出すソフトウェア)を動作させるだけの必要最小限の性能を備えている端末でVSTプラグインを手軽に利用可能だ。また、端末が異なってもネットワークを通じ、同じVSTプラグインと同じ設定を利用できるため、場所や端末の種類によらず、シームレスで一貫した音の加工や音楽制作の環境を構築することができるという。なお、既存のVSTプラグインの開発者は、使用者が端末のVSTホストで表示や操作するために用いる「プラグインドッグ」で動作するプログラムを開発すれば、クラウド型VSTに簡単に対応できる。