7月3日公開の映画『ロストクライム‐閃光‐』の完成披露イベントが16日、都内のスタジオで行われ、渡辺大、奥田瑛二、川村ゆきえ、かたせ梨乃、宅麻伸、伊藤俊也監督が出席した。

映画『ロストクライム‐閃光‐』で主演を務めた渡辺大(右)と川村ゆきえ

『誘拐報道』(1982年)や『花いちもんめ。』(1985年)などの話題作を世に送り出した伊藤俊也監督が、昭和最大のミステリーといわれる三億円事件を映像化。高度成長の真っ只中、エネルギーを持て余した若者たちが、アングラや反戦運動、全共闘などに力を注いでいた1968年。東京・府中市で日本を震撼させる三億円強盗事件が起こった。隅田川で起きた殺人事件を捜査していた若手刑事の片桐(渡辺大)とベテラン刑事の滝口(奥田瑛二)は、殺された男が三億円事件の最重要容疑者と知る。やがて2人は事件の核心に迫るのだが、組織を上げて彼らの行く手を阻む警察の壁に苦しむ……。

『ラストゲーム 最後の早慶戦』(2008年)に続いて主演を務めた渡辺は「思い切りやりました。作品を通して成長できたと思います。本当に奥田さんと監督には感謝してもし尽くせません」とやり切った様子。これを受けて、奥田は「その割にはお中元やお歳暮贈ってこないな~」と笑わせつつ、「大くんはただのイケメン俳優じゃない。この作品で芯の入ったスターが生まれたと確信しています」と渡辺の成長ぶりを称えた。

事件発生当時(1968年)、犯人が使用したと思われる白塗りのバイクと3億円が積まれていた1964年型セドリックの前で写真撮影

また、渡辺が演じる片桐刑事の恋人・多恵子を演じた川村は「監督の最初の印象は怖かったんです。顔合わせの時に白い部屋で取調べをされているように、心を見透かされているようで。でも、実はとっても優しくて、おじいちゃんのような存在。大好きです!」と話すと、伊藤監督は「おじいちゃんとして言われると多少ガッカリですね……」としょんぼりしていた。

映画『ロストクライム‐閃光‐』は、7月3日角川シネマ新宿ほかで全国公開。

(C)2010『ロストクライム‐閃光‐』製作委員会