ライトナウ・テクノロジーズは6月15日、都内で記者発表会を開き、同社が提供するカスタマーエクスペリエンス・スイート「RightNow CX」の新機能として、モバイル向けサービス「RightNow Mobile」の提供を開始することを発表した。
ライトナウ・テクノロジーズ(以下、ライトナウ)は、米RightNow社(本社:米国モンタナ州)の日本法人で、クラウド型カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)ソリューションを提供している。カスタマーエクスペリエンスとは、エンドユーザーや消費者といった"カスタマー"の豊かなエクスペリエンスを実現すること。
記者発表会で最初に登壇したライトナウ 代表取締役社長 ブライアン・遠藤氏は、設立後10年以上にわたって企業のカスタマーエクスペリエンス向上に取り組んできた同社の概要を説明。クラウド型ソリューションを提供する同社では、全世界で5箇所のデータセンターと、16箇所の活動拠点を構え、顧客企業は約2,000社に上ることを紹介した。
また、カスタマーエクスペリエンスが優れている企業では、リテンション(顧客維持)が高くなり、コストを低く抑えられるのに対し、カスタマーエクスペリエンスが劣る企業ではリテンションが低く、コストが増大すると説明した。
続いて、米RightNow社 CSO(最高ソリューション責任者) デビット・バップ氏が登壇。今日では、テクノロジーの発展によって、顧客が必要な情報を手に入れやすくなり、友人や家族と情報を共有するようになったことで、強大な力を持つようになったと指摘した。そして、このことを「大きな問題であるとともに、チャンスでもある」と述べ、カスタマーエクスペリエンスの重要性を強調した。
ライトナウのカスタマーエクスペリエンス・スイート「RightNow CX」は、「ウェブ」「ソーシャル」「コンタクトセンター」という3つの体験により構成されており、バップ氏はとくに「ソーシャルは今後、重要になってくる」と述べ、顧客のコミュニティづくりが大切であるとした。
さらに、「2013年までにモバイル端末からのウェブアクセスがPCを超える」という予測を取り上げ、「Webにアクセスできるすべての端末は、CS(顧客満足)戦略の重要な一部になる」とした。その上で、"Any Device(どの端末でも)"、"Anytime(いつでも)"、"Anywhere(どこでも)"、消費者をサポートできるように、チャットやガイドアシスタントといったモバイル向けのソリューションを開始すると説明した。
なお、「RightNow Mobile」は現在、北米で提供が行われているが、日本市場向けにローカライズを行い、2010年8月に国内でリリースが開始される予定。