楽天証券は10日、個人投資家の投資動向をレポートした「楽天DI」の5月分を発表した。「楽天DI」は、同社に総合取引口座を持つ個人投資家から毎月アンケート形式で動向を集計し、その結果を発表するもの。アンケート集計期間は5月31日~6月2日。有効回答数は585名(男性 464名、女性 121名)。
為替相場の見通しDIは、ドル/円で+8.03、ユーロ/円で-22.74、豪ドル/円で+16.92。特にユーロは125.72円から14円近く急激に円高に動いたことになるにも関わらず、ユーロに対してはまだ円高を予想する見通しの方が多いことが窺える。同社によると、「ユーロに対する見通しでここまでDIが円高見通しに傾いたのは、リーマンショック後の2008年末に『欧州系金融機関の危機』が市場で喧伝された時にまで遡る」とのこと。従前は対ドルと対ユーロの見通しは基本的に同じ方向に傾くことが多かったが、今回は強い順に「ドル→円→ユーロ」となるようになっているという。
今後注目する投資先はアンケート集計開始後初めて、すべての投資先について前回比がマイナスに。全地域に対してマイナスになったことはやはり「世界経済全体の先行きに自信が持てなくなっていることの証なのかもしれません」(同社)。
今後注目する投資商品では、対前年比で最も変化が大きく、ポジティブな展開になったのが金で、前月比5.09%増の21.03%となった。一方、投資信託の注目度が大きく低下しており、同4.71%減の31.79%に。ETFも同2.60%減の15.21%だった。