2010年8月から始まるレバレッジ規制。FX業界の変革が進められる中、外国為替証拠金取引(FX)サービスを提供する各社の間で、iPhoneアプリを提供する動きが拡大している。なぜ、FXトレーダーはiPhoneを選ぶのか。iPhoneは外国為替証拠金(FX)取引をどのように変えたのか―。前回、前々回はカリスマトレーダーの羊飼いさんにご登場いただき、iPhoneを使って取引をする便利さを語ってもらいました。
今回登場するのは、メタトレーダーの活用法を紹介し、多くのアクセスを集めている「しろふくろうのFXでシステムトレード」、「しろふくろうのFXテクニカル分析研究所」のしろふくろう氏。トレードはファンダメンタルズを極力排除し、テクニカル分析の見地からデイトレード~スイングトレードのスパンでの取引を得意とする同氏ならではのiPhoneを活用したFX取引について教えてもらいました。
私ビジネスの関係上、出張などでよく家を離れます。出先では新規注文は出しませんが、ポジション管理のため、パソコンを肌身離さず持つ必要性がありました。電車内など空いた時間を見つけては、モバイルパソコンをマメに確認しなければならなかったのです。
iPhoneを購入したのは2009年の7月。それから約1年ぐらいですが、さまざまなアプリをダウンロードし、使っています。自宅のパソコンと同期していますから、スケジュール管理などでもiPhoneは欠かせません。
iPhoneを使うようになって、大きく変わったのはモバイルパソコンをチェックする頻度が減ったということ。ポジション管理のため、さまざまなアプリを活用することで、出先でも不便がなくなりました。最近では、PCなしで外出することもしばしばです。ちょっと出かける時は財布とカギ、iPhoneだけもって出かけますから、荷物も軽くなりましたね。
携帯電話でのFX取引はしていませんでした。モバイルアプリだと、プライスは分かるのですが、チャートの上がり下がりが分かりにくい。一方、iPhoneなら画面が大きく、拡大・縮小も自在で、チャートも高画質で非常に見やすいと思います。
FX業者が提供している「iPalmo」や「Cymo」といった専用アプリは、リアルタイムなチャートや為替情報などを気軽にチェックできるのが魅力です。ボリンジャーバンドやMACDなどチャートの種類も揃っていますし、不足はありません。Safariも使用しますが、Javaのチャートが見られませんから、専用アプリを使うことをお勧めします。
また、メタトレーダーのポジション管理ができる海外のアプリを活用しています。これが登場するまでは、メタトレーダーのポジション管理はできませんでした。少し残念なのは、メタトレーダーのポジション管理ができる日本のアプリがないということ。今後日本でもそうしたアプリが開発されることを期待したいですね。
このほか、FX取引をするにあたって役立つアプリも用意されています。たとえば、FX取引で複数の口座を持っているので、「Evernote」でパスワードを管理することで、パスワード忘れを防いでいます。また、「Evernote」は自宅のパソコンと同期していますから、作成途中のExcelシートを管理・閲覧したりできます。Web認証型のリモートデスクトップクライアント「LogMeIn Ignition」で、自宅のパソコンにアクセスすることもできます。
FX取引以外でも、ポラロイド風の写真が撮れる「Polarize」やiPhoneをフィルムカメラに変身させるフィルムシミュレーションアプリ「FILM LAB」など、カメラ撮影が楽しくなるアプリなど、いろんな楽しみ方をしています。今の私にとって、iPhoneは生活の一部といっても過言ではありません。いわば「No iPhone, No Life」といったところでしょうか(笑)。