バッファローは、ネットワーク設定をあらかじめ施し、購入後すぐに利用可能なデジタル家電向けの無線LAN2台セットモデル「WLAE-AG300N/V2」を発表した。8月上旬より出荷が開始され、価格は14,600円(税別)。また、増設・中継用の単体製品「WLAE-AG300N/V」もあわせて発売され、8月上旬より出荷する。こちらの価格は7,900円(税別)。
バッファローによれば、最近の液晶テレビやレコーダーの多くは、LAN端子を搭載しているが、利用率は5~15%程度に留まっており、その原因の1つとして配線問題があるという。具体的には、設定手順の敷居の高さ、電波干渉、無線LAN接続による視聴が行えない場合の原因究明の難しさなどだという。そこで同社は、あらかじめ通信設定を行い、購入後すぐに使える同製品の販売を計画したという。また、WLAE-AG300N/V2やWLAE-AG300N/Vでは、5GHzを利用するIEEE802.11a/nを優先して接続し、周囲の電波状況を確認して適切な電波チャンネルを選択するようになっており、これにより電波干渉の問題を解決している。
これらの製品を利用すると、ワイヤレスでテレビからインターネットに接続できる(テレビが対応している必要がある)ほか、DLNA対応機器どうしを接続すれば、1階にあるレコーダーの録画番組を2階の部屋で視聴するといったことが可能になる。
外形寸法はW72×H103×D41mmとコンパクトで、付属のアタッチメントを装着することで、電源ケーブルなしで直接コンセントに接続することも可能。無線LANは、IEEE802.11a/b/g/nに対応し、家電メーカー各社が提唱するデジタル家電同士をつなぐ「リンク」機能をワイヤレスで実現できる。インタフェースとして、10M/100Mbps対応の有線LANポートを2つ搭載する。
バッファローでは、2000年4月に無線LAN製品「AirStation」シリーズを発売以来、今年で10周年を迎え、総出荷台数は2,000万台を超えた。同社 取締役である中井一氏は「バッファローは、無線LANとホームサーバであるNASを中心にデジタルホームを実現したい。今後は、デジタル家電周辺の市場に本格的に参入したい」と述べた。
また同社は、2.4GHz帯を利用するIEEE802.11b/gと、5GHz帯を利用するIEEE802.11aの同時利用が可能なハイパワーモデルを近日中に発売することも明らかにした。USB 2.0用無線LAN子機、およびLAN端子用無線LAN子機などのセットモデルも発売する予定だという。