財務省は8日、4月の国際収支状況(速報)を発表した。貿易収支/サービス収支/所得収支/経常移転収支の4項目から構成される「経常収支」は1兆2421億円の黒字。前年同月比は5815億円(88.0%)の大幅増。経常収支の黒字は15カ月連続となる。

「所得収支」の黒字幅が縮小したものの、「貿易収支」の黒字幅が拡大したことなどから、経常収支の黒字幅が拡大した。

貿易収支は8591億円の黒字。輸出の増加幅が輸入の増加幅を上回ったことから、前年同月比で6920億円(414.2%)黒字幅が拡大した。輸出は5兆5771億円で前年同月比1兆6676億円(42.7%)の増加。輸入は4兆7180億円で、同9755億円(26.1%)の増加。

サービス収支は4255億円の赤字。前年同月比では25億円増加。「輸送」「旅行」の赤字幅が縮小したことから、サービス収支全体の赤字幅も縮小した。

所得収支は9460億円の黒字。前年同月比では1139億円(10.7%)の減少となり、黒字幅は縮小している。「直接投資収益」で受取の減少幅が支払いの減少幅を上回ったことなどが要因。

財務省国際局の担当者は「トレンドとしては堅調。輸出ではアジア向けの増加が大きい。品目別では自動車、特に米国向けが増加している」と話している。