iPod Touch/iPhoneのサポート
Ubuntu 10.04のレビューをおこなった際、iPhoneが動作することを確認した。Fedoraも12よりiPod TouchやiPhoneのサポートをおこなっている。接続するとiPhoneのアイコンが表示され、RhythmboxやShotwellを起動するか聞かれる。もちろん、ファイルマネージャからアクセスすることも可能だ。
Fedora 13では、iPhoneやiPod Touch内の曲をRhythmboxで管理できるようになった。Rhythmboxを開くと、接続されたiPhoneが表示されるので曲の追加/削除がおこなえる。
なお、iPhoneの取り扱いには注意してほしい。最悪、機能が使えなくなり、Appleサポートのお世話になる可能性もある。実践する場合は自己責任でお願いしたい。
実験的ながらシステム領域にBtrfsが使えるFedora
Fedoraでは11より実験的ながらBtrfsを利用できるようになっている。BtrfsとはOracleによって開発されているLinux用ファイルシステム。SolarisやFreeBSDで採用されているZFSと同じコピーオンライトを実装している。
今回Fedora 13ではBtrfsのスナップショット機能が使えるようになっている。新規にストレージメディアをBtrfsとして使う分にはbtrfs-progsというパッケージをいれれば試すことができる。ただし、Btrfsでシステムを構築するにはDVD版のISOイメージが必要となる。
DVD版のFedoraを使えば、システム領域を簡単にBtrfsにできる。やり方はDVDから起動させる際、ブートオプションに"btrfs"をつけるだけだ。ブートオプションはブートメニューでTabキーを押すことで表示できる。以前はbtrfsのオプションは"icantbelieveitsnotbtr"だったが、13より"btrfs"というオプションに変わったようだ。なお、LiveCDでこのオプションを指定して実行してもBtrfsは選択肢に表示されない。
"btrfs"をつけてFedoraを起動させると、インストーラのパーティションの設定で手動でパーティションレイアウトをおこなう時にフォーマットの一覧にbtrfsが表示されるようになる。
Btrfsの開発は近年始まったばかりで、いつ安定版がでるのか先行きは不透明だ。将来的な投資という位置づけで簡単にBtrfsを試せる環境としてFedora 13を使うのはアリかもしれない。
Fedora 13はデスクトップで使うべきか?
今回リリースされたFedora 13はレポートで紹介したようにデスクトップ環境に適した多くの改良が加えられていることがわかった。筆者としては、今回のリリースがデスクトップ環境に注力したのはUbuntuのLTS版を意識した結果なのではないかと感じてしまうほどだ。
ともあれ、デスクトップ環境の改善がおこなわれることで、これまでどちらかといえばRed Hat Linuxの試験目的で使われることが多いFedoraが、デスクトップ環境としてもイケル!という一面をさらに押し出したことは確かだ。
Linuxでデスクトップ環境を構築したいと考えているユーザはぜひ、Fedora13を試してみていただきたいが、すでにUbuntuユーザの方も一度Fedora 13で遊んでみてはいかがだろうか。Ubuntuもいいが、Fedoraもなかなかいいのでは…と感じるユーザもきっと多いはずである。