ASUSやDellなどの大手PCメーカーらがAndroidをベースにしたタブレット製品の発売計画を発表しているが、携帯メーカー大手の米Motorolaもまた、同様にAndroidをベースにしたタブレット製品の2010年内投入を計画しているという。同社端末部門CEOのSanjay Jha氏が米ニューヨークで開催された投資家向け説明会で製品計画を発表している。複数のメディアが報じている。

Jha氏の発言内容は、LA News MonitorInfocraなどで確認できる。Android端末としては大ヒットとなった「Droid」シリーズを抱える同社だが、間もなくDroid 2など2機種のAndroid端末の新製品を発表すると同時に、「家庭まわりでの7~10インチサイズのデバイスは非常に重要な製品となる」と述べ、タブレット市場への参入を表明した。時期は不明だが、「かなり近いタイミング」で正式発表されるという。

特にDroid 2の登場が間近なのは各方面での兆候から判明しており、例えばAndroid Communityの報道によれば、Droidの提供キャリアである米Verizon Wirelessの在庫管理システムに名称がすでに出現しているという。

MotorolaがAndroidに注力する一方で、同社は別の悩みも抱えている。RAZR以来ヒットに恵まれなかった同社にとって、Droidは久々の大当たりとなった。だがWall Street Journalによれば、「Droid」という名称はVerizon Wirelessのブランドネームであり、Motorolaにはこのヒット商品の名称を自由に使う権利はない。実際、台湾HTCからは「Droid Incredible」というハイエンド製品がリリースされており、Droidという名称自体Motorolaから切り離されているのが現状だ。せっかくのヒット商品を抱えたにも関わらず、このあたりのジレンマがMotorolaにはある。Androidで自身の道を切り開けるのかが現在の同社にとっての課題だ。