シマンテックは、同社のビジネス戦略として「Norton Everywhere構想」を発表。構想は、同社のノートンブランドをPC以外のデバイスを含むWeb上での安全性を確保する包括的な戦略となり、インターネットに接続されたすべてのデジタル機器をターゲットに入れ、同社のコンシューマセキュリティやバックアップ、インフラ技術を統合し、個人ユーザーや企業向けに提供していく。
Norton Everywhere構想は、「ノートン モバイル」「Norton DNS」「ノートン フォー スマート デバイス」の3つから構成される。ノートンモバイルは、急激な成長が予想されるスマートフォン市場をターゲットに展開し、デバイスの紛失やデータ保護などを含むモバイルプラットフォームを対象としたセキュリティになる。デバイスを紛失した際に遠隔からテキストメッセージを送信してデバイスをロック、データを抹消する「Norton Smartphone Security Beta for Android」(英語版のみ、6月公開予定)やノートンオンラインバックアップやノートン360でアーカイブしたファイルにiPhoneやiPad、AndroidデバイスからアクセスできるNorton Connectベータなどが具体的に挙げられている。
Norton DNSでは、フィッシングやマルウェア、スパイウェアといったWebからの脅威に対しての保護機能と高速なインターネットをモバイル環境とPC環境に提供。ユーザーは、ホームルーターのDNS設定の手動変更、または無料のアプリケーションNorton DNS Beta(6月中に提供)をインストールし自動設定を行うことでこれらを享受できる。
ノートン フォー スマート デバイスでは、Blu-rayプレイヤー、デジタルカメラ、テレビ、ピクチャーフレームなどインターネットに接続されている機器すべてを対象に同社の組み込みセキュリティサービスを含むセキュリティ対策を提供。新しいデバイスの製造元に対して、ファームウェアやOS、アプリケーションの安全な更新、コスト削減を意図した遠隔でのデバイスサポート、安全性の高い強固なオンラインストレージの提供などを予定している。
なお、シマンテック コーポレーション コンシューマ事業部門 グループプレジデントジャニス チャフィン氏からは以下のようなコメントも発表されている。
「PC以外のデバイスの数が爆発的に増大し、新たな時代が始まろうとしています。それは同時に、サイバー犯罪の発生が増大することを意味しており、個人ユーザーにとって、PC以外の機器にもセキュリティを確保することの重要性が増しています。Norton Everywhere構想は、より広範な領域でお客様に信頼性と高価値を提供し、進化する市場ニーズに対応します。シマンテックの広範なリソース、パートナーシップ、グローバルな展開、ブランド認知によって、インターネットに接続された世界中のデバイスを対象に、セキュリティを始めとする価値を提供します。これが可能なのはシマンテックだけです」