総務省が28日発表した4月の全国消費者物価指数によると、変動の激しい生鮮食品を除く総合指数(2005年=100)は99.2で、前年同月比1.5%の下落となった。同月からスタートした高校授業料無償化の影響で下落幅は前月(マイナス1.2%)から拡大した。14カ月連続の下落、前月比でも0.3%の下落。
10大費目ではガソリン価格の値上がり(前年比17.0%上昇)などで「交通・通信」が前年同月比1.9%の上昇となったほかは、すべて前年同月を下回った。もっとも下落幅が大きかったのは「教育」のマイナス13.0%。4月から導入された高校授業料無償化の影響が大きく、生鮮食料品を除く総合指数(前年同月比1.5%下落)を0.54押し下げている。そのほかでは「家具・家事用品」(マイナス4.8%)、「光熱・水道」(マイナス4.1)などの下落幅が大きかった。品目別では、テレビ(薄型)がマイナス28.3%、ルームエアコンがマイナス13.3%などとなっている。
前月比をみると、10大費目で下落したのは「光熱・水道」のマイナス0.3%、「教育」のマイナス13.2%のみ。「食料」や「被服及び履物」なども上昇し、品目別では婦人Tシャツ(半袖)がプラス10.5%などとなっている。
先行指標となる東京都区の5月の消費者物価指数は、生鮮食料を除く総合指数が4月と同じ98.8、前年同月比ではマイナス1.6%だった。14カ月連続の前年割れ。10大費目のうち、前年同月比で上昇したのは、「交通・通信」のプラス0.7%のみ。高校授業料無償化の影響で「教育」がマイナス6.6%となったほか、「家具・家事用品」がマイナス4.5%、「光熱・水道」がマイナス3.3%などとなっている。品目別では、都市ガス代がマイナス7.7%、テレビ(薄型)がマイナス33.1%、リームエアコンがマイナス9.1%、男児ズボンがマイナス31.2%など。