米Googleは5月20日(現地時間)、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されているGoogle I/OカンファレンスでAndroid OSの次世代版「Android 2.2」(開発コード名:Froyo)を正式公開した。現在Android 2.2 SDKとAndroid NDK Rev 4が開発者向けに提供されており、一部端末では数週間内にもAndroid 2.2へのアップデートが可能になるという。

すでに事前レポートにあるように、Froyoの最大の特徴は最大5倍というパフォーマンス向上と"テザリング"オプションの追加にある。バーチャルマシンにDalvik JITコンパイラを搭載したことでアプリの実行速度がAndroid 2.1(Eclair)に比べて2~5倍に向上しているほか、Chromeでお馴染みのV8エンジンを移植したことでWebブラウザでのJavaScript実行速度が2~3倍ほど向上している。

セキュリティ機能としてはExchangeサポートやデバイスポリシー管理用APIを用意し、エンタープライズ環境で集中制御が可能になったこと。そして新たにデータバックアップ用APIが追加されたことで、これまで個別対応が必要だったアプリを含むデータのバックアップと復帰が容易になった。またインストールされたアプリの自身での自動アップデートが可能になっており、端末がアップデートを促す警告メッセージで埋め尽くされるような事態も回避されるようになる。また従来まで動作中アプリケーションのインストールは内蔵メモリ内という制約があったが、FroyoからはSDカード上でアプリケーションの動作が可能になり、「アプリを入れたいがメモリ不足」という状態が回避できる。

このほか開発者向け機能として、クラウドとデバイス間でのプッシュ方式でのメッセージ通知が可能となり、各種警告の表示やアプリの呼び出しなど、かなり自由度の高い使い方が可能になった。Android Marketの機能も強化されており、クラッシュレポートなどのツールが刷新されている。

その他アップデートの詳細についてはAndroid Developerのサイトを参照してほしいSDKも同サイトからダウンロードが可能だ