FXオンラインジャパン アナリストチームが最新のデイリーレポートをお届けする。昨日の欧米株式は、欧州債務危機を背景に軒並み下落。

その余波はオーストラリアの株式市場も直撃した。グローバル規模の資源系セクターが上場し、それ故指数インパクトが強い同国の株式市場だが、タイミング悪く鉱山開発企業への課税強化表明や、中国の金融引き締め政策への警戒感もくすぶる中、資源重要縮小観測が急速に台頭し、オーストラリア市場からの資本流出を促す可能性が高まっている。

それを警戒し、本日はRBAのレートチェックの噂が流れ、豪ドルは対ドルで10カ月ぶりの安値から0.82後半まで、対円では74円台まで反転した。

豪ドル円 日足

豪ドル円 1時間足

欧州債務や資源需要縮小観測を背景としたリスク回避を受け、心理的ラインである80.00をブレイクした後、下落スピードが増し、目先72.00のラインを完全に下抜けるかが焦点となっている。このライン直下には、フィボナッチ50.00%が位置しており、昨日はこのポイントが意識された。本日午前は、74円前半まで値を戻しているが、再び下落した場合、71.80-72.00がサポートゾーンを形成するかが注目される。

仮にこの水準で下支えされた場合は、74.00及び75.00のラインがレジスタンスとして浮上する。

1時間足で詳細にみるなら、74.00からフィボナッチ23.60%の74.20レベルを完全に上抜け75.00の心理的ラインをトライするかが、目先の焦点となりそうだ。仮にそのような展開となれば、短期レジスタンスラインが75.00のラインを交差する状況となっており、戻り売りのポイントとして意識されるか、更に上値を目指し、38.20%レベルをトライするかが注目される。

逆に下抜けた場合は、2009年前半にサポートされることが多かった70円ミドルレベルがネクストターゲットとして浮上する。 この水準をもブレイクする状況となれば、70.00の心理的ライントライの可能性が急速に高まるだろう。