東京証券取引所は18日、半導体製造装置メーカーのエフオーアイ株式(コード : 6253、市場区分 : マザーズ)について、上場廃止を決定し、整理銘柄に指定することにしたと発表した。

整理銘柄指定期間は、2010年5月18日~6月18日。上場廃止日は、2010年6月19日となっている。

上場廃止理由について東証では、「有価証券上場規程第603条第1項第6号(関連規則は同規程第601条第1項第12号(同規程第211条第1項の規定により提出した宣誓書において宣誓した事項について重大な違反を行った場合))に該当すると認められるため」としている。

東証によると、エフオーアイは5月16日、2009年3月期の財務諸表について、おおむね「上場時に提出した有価証券届出書に売上高を過大に計上するなどした虚偽の決算情報を記載し、粉飾額は100億円規模に上がるとみられる」との報道の内容のとおりである旨と、東証への新規上場申請書類においても虚偽の決算情報を記載し、上場申請時に提出し、上場承認を得た旨について開示を行った。

新規上場申請書類に記載された虚偽の内容は、会社の状況を示す最も基本的な情報である決算情報に係るもので、「その規模は同社の新規上場直前事業年度である2009年3月期の連結売上高118億円に対して100億円にも上るものであって、売上の大部分に係る極めて重要かつ巨額なものであったと認められる」(東証)。

また東証では、「しかもエフオーアイは、虚偽の決算情報であると認識しながら、新規上場申請書類において当該決算情報を記載し、上場申請時に提出し、上場承認を得ていた」と批判している。

上記を受け東証は、上場廃止決定に至った理由について、「これは、新規上場申請に係る宣誓書において宣誓した事項について重大な違反を行ったものと認められるため、上場廃止が適当であるとの結論に至った」と説明している。