DM&P/ICOP Technology
ET2009に続きVortex86 MXを展示した同社だが、今回はちょっと凄まじいものを展示していた。まずは昨年発表されたEdubook(Photo30)で、これは1GHzのVortex-88 MXを搭載、販売価格が100ドルというものだった。これに続き今回同社が展示したのはキーボードPCのPMX-1000である(Photo31)。512MB Memoryを搭載、VGA/TV-out/S-Video/Audio/2USB/LAN/SD Card I/Fなどを搭載、LinuxとWindows XPをサポートする。「ストレージは?」と聞くと、内部に2.5inch SATA HDDを搭載するスペースがあるそうだ。ただしこれは表向きスペック。何と裏面には3G用のSIMスロットがあり、ここにSIMを挿せば3G Wirelessが使える、らしい(Photo32)。
駆動には12V DCが必要(つまりACアダプタ駆動のみ)で、LANも付いている以上、3G Wirelessをサポートする必要がさっぱり理解できないのだが、いかにも台湾的な製品である。ちなみに日本のショップでの販売なども色々検討しているようだが、生産の最低数量が1000台になるようで、通常のショップではちょっと扱えない気がする。気になる価格は「1万3,000円」とか言っていた(重量も1.3Kgで、まさか1kg1万円という訳ではないのだろう)が、「何で液晶の付いたEdubookが1万なのに液晶のないキーボードPCが1万3千円なんだ?」とICOP Technologyの関係者から突っ込みが入っていた位だから(個人的には3G Wirelessのユニットが怪しいと踏んでいる)、仮に販売が行われる場合の価格はまた変わるかもしれない。
ユビキタス
すでにレポートした通り、NetwalkerへのQuickBootの移植デモなどを行っているユビキタスだが、それに加えてAndroid機へのDTCP-IPスタックの移植例(Photo33)が展示されていた。またAtmark Technoとの協業の一環として、同社のブースでQuickBootのセッションなども開催されていた(Photo34)。
Photo33:DTCP-IPを使ってネットワーク越しにコンテンツを再生した例。流石に500MHzのArmadilloでSoftware再生だと大分フレーム落ちが発生していたが、一緒に示されたAndroid搭載スマートフォン上ではもっとスマートに再生できていた |
Photo34:Atmark TechnoのブースでQuickBootについて紹介を行うユビキタスの取締役 事業本部長の三原寛司氏 |
ソルナック
ちょっと異色の展示を行っていたのが大阪に本社を構えるソルナック。同社はHDDの技術支援サービス(Photo35)を主たる業務とする会社であり、今回はこれにあわせた展示も行われた(Photo36)が、今回大々的にアピールしていたのは高信頼性HDD(Photo37)。
Photo35:同社はデータ復旧サービスなども行っているが、それだけでなく例えばHDD搭載機器における障害の原因解析とか対策なども行ってる |
Photo36:こちらはHDD Tester。このテスタの販売も行っているそうである |
Photo37:流石に「どうスクリーニングするのか」は教えてもらえなかった。まぁそれが同社のノウハウの部分だから当然ではあるが |
HDDそのものは市販されているHDDであるが(Photo38)、そこでスクリーニングを厳重に行うことで、長期間連続稼動できるHDDを選別して出荷する、という事らしい。こと振動などの機械的要因による故障であればSSDの方が強いし、性能も上であるが、今度はFlash Memory特有の問題もあるから、汎用性という意味ではまだ通常のHDDの方に若干の分がある。とはいえ、通常のPC用ではまず成立しなそうなニーズであり、さすが産業用というところだろうか。