Wireless Gigabit (WiGig) Allianceは5月10日、無線LAN業界団体Wi-Fi Allianceと、次世代の高速無線LAN技術の確立に向けた連携で合意したことを発表。またマルチ・ギガビット無線仕様を発行し、アダプター・プログラムを開始した。
WiGig Allianceは高速で使いやすい無線機器のグローバル規模のエコシステム構築を目指しており、昨年12月に多くの国や地域で免許を必要としない60GHz帯を利用したマルチ・ギガビット無線仕様を完成させていた。伝送速度は最大7Gbps。パソコンや周辺機器、家電製品、モバイル機器間で、HD映像などの大容量コンテンツを送受信することを想定している。室内における10メートル未満の通信に適しているものの、ビームフォーミング技術を盛り込むことで10メートルを越える対象とのデータ通信にも対応。また802.11標準へ適用できるように後方互換性も用意した。
Wi-Fi AllianceはWiGig Allianceと技術仕様を共有し、60GHz帯を利用した無線機器のWi-Fi動作をサポートするWi-Fi Alliance認証プログラムを確立する。既存のWi-Fi機能との互換性実現に向けた取り組みでも協力していく。
WiGIG Allianceはまた、米Cisco Systemsがボードメンバーとして加入したことも発表した。現在同アライアンスのボードメンバーは、Broadcom、Dell、Intel、Microsoft、NEC、Nokia、NVIDIA、パナソニック、Samsung、東芝など15社。