ノルウェーのOpera Softwareは4月27日(現地時間)、Mac用の「Opera 10.52」をリリースした。同社サイトから無料でダウンロードできる。

JavaScriptエンジン「Carakan」、新グラフィックス・ライブラリ「Vega」を備えるOpera 10.52を、Operaは「地球上で最速のブラウザ」とアピールしている。今年2月にMac向けにOpera 10.50のベータ版がリリースされて以来、正式版のリリースが待たれていた。

Operaによると、Mac用Opera 10.10との比較で、Opera 10.52は10倍以上も高速に動作する。以下はChoose Operaで公開されているSunSpider JavaScriptテストの結果(バーが短いほど高速)だ。使用したMacは、Intel Core 2 Duo (2.26GHz)、2GB RAMを搭載、Mac OS X Snow Leopardで動作するMacBook。Chrome 5にわずかに及ばないものの、正式版のMac用ブラウザの中では最速である。

Opera 10.52はSVGやHTML5 videoなど最新のWeb標準をサポートする。続いてアニメの描画や動画再生などからJavaScriptの実行速度を計測するPeacekeeperの結果(バーが長いほど高速)。

SunSpiderの結果よりもSafari 4を大きく引き離している。一方でOpera 10.52とChrome 5の差も広がっているが、PeacekeeperにはInternet Explorerがサポートしていないという理由で、Operaが高スコアを記録するcanvasテストが含まれていない。

Opera 10.52は「Mac用であることを念頭にデザインされた」という。Cocoaアプリケーションになり、Mac OS Xネイティブのルック&フィールを実現。統合ツールバーなど、効率的に操作できるようにユーザーインターフェイスが改善された。MacBookシリーズなどトラックパッドを備えるMacでは、ピンチによる拡大/縮小、2本指でのスクロール、3本指での進む/戻るなどマルチタッチ操作が可能。またGrowl通知をサポートする。

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スピードダイヤルと、アドレスバーに統合されたWeb検索機能

回線の遅い環境でも効率的なブラウジングを実現するOpera Turboも利用できる。Operaによると同機能を利用することでEdge回線で約65%、3G回線で50%ほどブラウジング時間が短縮する。