米国でiPadが発売されてすでに3週間が経つが、一部のガジェットギークを中心にすでにこの新型デバイスが浸透しつつある様子がうかがえる。米Wired.comは22日(現地時間)、同社Webサイトにアクセスするモバイルユーザーのプラットフォーム別比率を発表した(「26 Percent of Wired’s Mobile Traffic Comes From the iPad」)。それによれば、iPadはすでにモバイルユーザー全体の26%を占めているという。

Wired.comサイトへのモバイルユーザーからのプラットフォーム別アクセスシェア (出典: Wired.com「26 Percent of Wired’s Mobile Traffic Comes From the iPad」より)

Wiredによれば、同社サイトへのアクセス全体におけるモバイルユーザーの比率はわずか2.3~3.5%程度だというが、これに当てはめればトラフィック全体におけるiPadの比率は0.91%になるようだ。iPad登場以前のモバイルトラフィックのうち、10%程度がiPod touchで、その他デバイスが15~18%程度だったという(このうちの多くはMotorola Droidによるもので5~7%)。なおiPadの登場に関係なく、モバイルトラフィックの大部分はiPhoneで占められている。

iPadが浮上した理由として考えられるのが、これまで強力なWebブラウジング機能を持つプラットフォームがiPhone以外にほとんどなかったこと。そしてDroid登場まで、こうしたWebブラウジングが考慮され、かつユーザー数の多いプラットフォームがなかったことが挙げられる。iPadはWi-Fi限定ながら、快適なWebブラウジングを実現プラットフォームだといえ、Wired.comへのアクセス急増はそれを物語っていると考えられる。

なお皮肉な話だが、Wired.comのコンテンツの多くにはビデオを筆頭にFlashが使われており、当然iPadではこれらを閲覧できない。そこで同誌では、iPad互換になるようカスタマイズした形でWired.comをリニューアルしている。iPadアクセス比率が高いサイトは(iPhoneも含む)、今後こうした形でFlashフリーなページを用意する必要があるかもしれない。