亀井静香金融担当大臣は20日、金融庁の大臣室において、雑誌やインターネット、フリー記者らを対象とした定例の記者会見を開いた。同日朝、亀井大臣が法案骨子を示した郵政改革関連法案について、法案作成の詰めの作業を行っていることを明らかにした上で、27日に閣議決定を行う方針を示した。

前回に引き続き、約1時間にわたりネット、フリー記者らを対象に記者会見に応じた亀井静香金融担当大臣

亀井大臣は20日、閣議後に記者会見を行い、原口一博総務相とともに、「郵政改革に関連する法案骨子」について発表。その後、午後1時すぎに、雑誌やインターネット、フリー記者ら記者クラブに加盟していない媒体記者らを対象とした記者会見を開いた。

亀井大臣は同会見で、郵政改革に触れ、「歴史(の目)に耐える改革をやっていく」と述べ、27日に閣議決定を行い、5月に法案を国会に提出する考えを示した。また、法案骨子で示した、ゆうちょ銀行とかんぽ生命が行う金融業務をチェックするとした第三者委員会(仮称 : 郵政改革推進委員会)について、同委員会のメンバーは約10人、任期は2年で、総理大臣が任命すると述べた。

ゆうちょ銀行の預入限度額を引き上げることに関連した質問に対し、亀井大臣は、「ゆうちょ(を傘下にする日本郵政グループ)に山の中から島まで責任を持たせるのは、会社にとっては負担。そういうことを課していくのに(預入限度額が)1,000万円でいいのかという問題がある」と、限度額引き上げの根拠を説明した。

日本郵政の上場についての質問には、「それ(上場)は当たり前だが、日本郵政が上場できる状況を自分で作り出していかなければならない」と述べ、上場などについては、条件が満たされれば行うのではないかとの認識を示した。

また、改正貸金業法の完全施行について亀井大臣は、法案提出に向けての内容が一応固まったとして、各大臣に報告したと述べた。完全施行に当たって、亀井大臣が金融庁に指示した内容として、「借り手の立場に立って対策を講じるように」と話したとし、「借り手にとってニーズがあることは現実だから、6月の施行でそういう人が困ることがないように、できるだけ運用で配慮するように」と運用策の趣旨について述べた。

また、無認可共済を救済するための保険業法の改正案について、「零細な団体が共済事業を継続してやることができないような状況が全国的に存在する。互助という立場から大変な役割を果たしてくれている団体が事業継続ができないのはあってはならない」と、法案の目的を説明した。その上で、「契約者の保護もあるので、法人格を持っていないような団体にやってもらうわけにはいかないので、法人格をとってもらう」とし、「法案を今国会に提出する」と述べた。