4月13日、東京・品川区のバンダイナムコゲームス未来研究所ファンシアターにて「飛蘭シンポジウム~2010年度 方針発表会~」が開催された。この発表会は『CANAAN』『聖痕のクェイサー』といった注目アニメの主題歌を担当している歌手・飛蘭(フェイラン)のこれまでの活動を振り返りつつ、2010年に控えているプロジェクトの一部を発表するというもの。

関係者や取材陣に加え、一般参加者も交えて行われた今回の発表会。こうした場には珍しく、写真撮影が解禁され、携帯電話やデジカメを構える姿がそこかしこに見られた

発表会の冒頭ではTwitterによる実況中継の推奨も。同時にニコニコ生放送でも中継を行うなど、新機軸のチャレンジもいくつか試みる発表会となった

発表会では、飛蘭の所属事務所S(エス)の佐藤ひろ美代表取締役社長、同じく彼女の楽曲を担当するElements Gardenの上松範康代表、また飛蘭の所属レーベルであるランティスの斎藤滋プロデューサーらが登壇し、2008年にデビューした飛蘭に関するデータと、プロデュースに掛ける意気込みを示しつつ、飛蘭をアニメソングの歌姫として本格的に飛翔させるための、2010年度の方策が発表された。

自身もアニメソングなどを歌う歌手として活躍している、株式会社Sの佐藤ひろ美代表取締役社長

水樹奈々の楽曲も多数担当しているElements Gardenの上松範康代表(左)と中山真斗氏(右)

『らき☆すた』の音楽プロデュースなども手がけてきた、ランティスの斎藤滋プロデューサー

発表会ではユニークなデータも。グラフは「飛蘭」という単語のGoogleでの検索数の推移。参加したアニメの放送開始時期をピークとして刻みつつ、右肩上がりを示している

そのなかでも目玉として発表されたのが、ソニー・コンピュータエンタテインメントから今夏発売予定のPS3用ゲーム『白騎士物語 -光と闇の覚醒-』と飛蘭のコラボプロジェクト。同作品のオープニングテーマ「戦場に咲いた一輪の花」とエンディングテーマ「とべ青い鳥」を飛蘭が歌うことが明らかにされた。「レイトン教授」シリーズなどでおなじみのレベルファイブが企画・制作する大作RPGへの起用とあって、この夏、飛蘭がこれまで以上の注目を集めることは間違いないだろう。

2008年発売の『白騎士物語 -古の鼓動-』の続編となる『白騎士物語 -光と闇の覚醒-』とのタイアップが発表。オープニングテーマ『戦場に咲いた一輪の花』とエンディグテーマ『とべ青い鳥』は両曲とも作詞をレベルファイブの日野晃博氏、作曲・編曲をElements Gerdenの上松範康氏が担当する。写真右はすでに撮影が行われたCDジャケットのイメージ画像

発表に続いて『白騎士物語 -光と闇の覚醒-』の最新映像を上映。飛蘭の歌声をバックに大作感あふれる美麗な映像が披露された

そんな今シーズンの彼女のアーティスト活動の試金石となる、ファーストソロライブが6月28日に開催されることも発表され、9月にはファーストアルバムがリリースされることも明らかとなった。

会場からの歓声が大きかったのがファーストソロライブの発表。6月28日にShibuya O-Westにて開催予定

ライブに先駆け、5月26日に発売されるシングル「SERIOUS-AGE」のジャケットイメージ。こちらは劇場用アニメ『ブレイクブレイド』のEDテーマとなる

プロジェクトの発表に続いて、ステージでは飛蘭を招いてプロデューサー陣とのクロストークが実施された。いつも飛蘭を囲んで打ち合わせをしているメンバーとあって、時折り笑いも交えつつ、次代を担う飛蘭のポテンシャルをそれぞれの立場から言及。彼女にかける思いの強さを示すひと幕となった。

飛蘭(中央)を育ててきたプロデューサー陣。「緊張してます」という飛蘭を普段着のトークでリラックスさせつつ、彼女をミニライブへと送り出した

発表会の最後は、飛蘭によるミニライブが行われ、『白騎士物語 -光と闇の覚醒-』のタイアップ曲として発表された「戦場に咲いた一輪の花」などを披露。一般来場者が多数駆けつけた会場とあって、プロジェクト発表会というビジネスの場から、ライブステージへとガラリと空気が変わり、飛蘭はもちろん、彼女のファンの存在感もアピールする内容となった。彼女が今年どんなブレイクを見せてくれるのか要注目だ。

ミニライブでは「戦場に咲いた一輪の花」「SERIOUS-AGE」「ERRAND」の3曲を披露。ビジネス関係者からサイリウム持参の熱心なファンまで、幅広い来場者を前に歌い上げた