材料費が安く、満腹感も得られる粉もの。家庭料理で言えば、代表格はお好み焼やたこ焼であろう。家計救済メニューにもなる粉ものではあるが、毎日お好み焼やたこ焼、といったわけにもいかない。そこで、ここでは意外に簡単な中華まんのつくり方を紹介しよう。もちろん生地からつくるのだが、イーストを使わずベーキングパウダーで仕上げるので、予想以上に短時間で簡単!
発酵いらずの中華まん生地とは
ふわふわとした中華まん生地。そのやわらかな食感も魅力的なのだが、それはイーストを使って発酵させた生地によるもの。しかし、パンづくりの経験がある方ならわかるであろうが、イーストを使うと温度管理に手間取ったり、発酵時間をとったりと何かと手間のかかることが多い。そこで、今回はベーキングパウダーを活用。ふわふわというより、もっちりとした食感の生地に仕上がるのだが、それはそれで別のおいしさがある。発酵や温度管理の必要もないので、短時間でつくることができるのも魅力だ。
中華まん生地のつくりかた
材料(約15個分)
薄力粉 500g / 強力粉 100g / ベーキングパウダー 20g / 砂糖 20g / 塩 3g / オリーブオイル 30cc / 水 250cc / 牛乳 50cc
薄力粉と強力粉、ベーキングパウダーは振るってボウルに入れておく。
1に砂糖と塩を加えて混ぜ、他の材料を全て加えて全体を1つにまとめていく。水は一気に加えずに、粉っぽさがなくなり耳たぶくらいのかたさになるまで様子を見ながら加えていく。水の量は状態を見ながら加減しよう。
全体がまとまったら、5分ほどこねる。こね終わったらラップをし、30分間ほど寝かせておく。
生地を寝かせている間に、あんづくりに取り掛かろう。基本的な各材料は表記の通りだが、お好みでどんどんアレンジしていってほしい。
肉汁たっぷりジューシー「豚まん」
材料
豚挽肉 / 干し椎茸 / 春雨 / 長ネギ / ニンニク / 生姜 / 塩 / 鶏油 / オイスターソース / 醤油 / ゴマ油 / 日本酒 / 中華まん生地
ボウルに挽き肉、戻して刻んだ椎茸、茹でて食べやすい大きさに切っておいた春雨、小口切りにした長ネギ、すりおろしたニンニクと生姜、塩を入れて、ざっくりと混ぜ合わせる。
さらに残りの材料を加えて、しっかりと混ぜ合わせる。鶏油は、我が家では餃子種でも活躍するアイテム。ジューシーな豚まんや餃子、シューマイには欠かせない調味料だ。
寝かせておいた生地を15等分し、一度丸めてから直径10cm強にのばしていく。適当な大きさに切ったクッキングシートの上に生地をのせ、その中央に丸く成形した2のあんをおく。クッキングシートを回転させながら、生地にひだを作って包んでいき、最後は生地をキュッと指で押さえながら口を閉じる。
蒸気の出た蒸し器で約15分蒸したら完成。
あっさり、でも旨みしっかり「青梗菜まん」
材料
青梗菜 / 干し貝柱 / 干しエビ / ニンニク / 塩 / ゴマ油 / 中華まん生地
青梗菜は軽く茹でて、粗く刻んでおく。
ボウルに1と戻してほぐした干し貝柱、干しエビ、刻んだニンニク、塩、ゴマ油を入れて、混ぜ合わせる。
寝かせておいた生地を15等分し、一度丸めてから直径10cm強にのばしていく。適当な大きさに切ったクッキングシートの上に生地をのせ、その中央に2をおく。クッキングシートを回転させながら、生地にひだを作って包んでいき、最後は生地をキュッと指で押さえながら口を閉じる。
蒸気の出た蒸し器で約15分蒸したら完成。
辛味が生地に合う! 「豚キムチまん」
材料
豚バラ肉 / キムチ / 中華まん生地
豚バラ肉は食べやすい大きさに切っておく。
ボウルに1とキムチを入れ、混ぜ合わせる。
寝かせておいた生地を15等分し、一度丸めてから直径10cm強にのばしていく。適当な大きさに切ったクッキングシートの上に生地をのせ、その中央に2をおく。クッキングシートを回転させながら、生地にひだを作って包んでいき、最後は生地をキュッと指で押さえながら口を閉じる。
蒸気の出た蒸し器で約15分蒸したら完成。
生地をつくる時間は10分ほど。寝かせる時間は必要だが、その間にあんをつくってしまえば時間短縮になる。今回の3種をつくっても、1時間あれば十分といったお手軽さである。注意点としては、あんはしっかりめに味付けしておくこと。生地にはほとんど味をつけていないので、あんが薄味だとちょっと物足りなくなってしまう。
冷凍保存もできるので、多めにつくっておけば朝食や軽食にと大活躍。今回は紹介したレシピ以外に、こしあんや粒あんにラード、黒ゴマを加えたものをあんにした「あんまん」、黒糖やバナナをあんにした「黒糖まん」(蒸すと黒糖がとけて蜂蜜のようになって美味! ただし、かなりアツいのでご注意を)、市販のカスタードを包んだ「カスタードまん」など、デザートまんも同じ生地でつくることができる。意外に様々なあんと合うので、"オリジナルまん"を開発してみてほしい。