Spring MVCのプロジェクト作成

早速機能の紹介といきたいところだが、最近のSpringは、巨大になってきてとっつきにくいという声をしばしば耳にする。まずは基本的なところであるが、プロジェクトの作成から見ていこう。

注意点としては、Spring 3.0からフレームワークの構成が変更になったため、これまでとは違い、Springの全てのソースが含まれるspring.jarというファイルが配布されておらず、個別のjarファイルになっている。そのため、複数のjarファイルを用意する必要がある。依存ライブラリを含めたjarファイルの管理に手間が掛かるのでMavenを使用することをお勧めする。以下ではMavenプラグインがEclipseに入っていることを前提としている。

プロジェクトの作成を行う方法はいくつかあるが、ここでは一番オーソドックスなSpringSource Tool Suite(STS)を使用した方法を紹介する。なおSTSは、2.3.2を使用している。

1. Package Explorerを右クリックして、Spring Template Projectを選択する。

図1: Spring Template Projectの選択

2. 次にSpring MVC Projectを選択する。

図2: 作成するプロジェクトの種類を選択

3. 最後にプロジェクト名とパッケージ名を入力して完成だ。

図3: プロジェクト名とパッケージ名の入力

完成したプロジェクトは以下のようになる。

図4: 完成したプロジェクト

この方法で作成したプロジェクトには、エンコーディングフィルターが設定されていないため、以下の設定をweb.xmlに追加したほうがよい。

<filter> 
<filter-name>characterEncodingFilter</filter-name> 
<filter-class>org.springframework.web.filter.CharacterEncodingFilter</filter-class> 
<init-param> 
<param-name>encoding</param-name> 
<param-value>UTF-8</param-value> 
</init-param> 
<init-param> 
<param-name>forceEncoding</param-name> 
<param-value>true</param-value> 
</init-param> 
</filter>

STSを利用していない場合で手っ取り早くプロジェクトを作成するには、多少無駄なものも含まれているが、上記で紹介したSpring MVCのサンプル(mvc-basic)の名前を変更して利用するのもよいだろう。