Kaspersky Labs Japanは、フィッシング対策協議会およびJPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)との連携を発表した。フィッシングURLデータの提供を受けることにより、同社の個人向けセキュリティソフト「Kaspersky Internet Security 2010」、法人向けとなる「Kaspersky Anti-Virus for Windows Workstation 6.0 R2」を対象に、より強固なフィッシング対策を実現する。

同社が国内でフィッシング対策機能において第三者機関と連携を図るのは初となる。連携は、「フィッシングサイトが停止するまでの間の利用者のリスク低減を目的として、フィッシング対策サービスを提供する協議会会員およびオブザーバ向けに、フィッシングサイトの データを提供する」というフィッシング対策協議会が2月に開始した取り組みに賛同し協力するもので、巧妙化するフィッシングへの対策を図り、より安心したインターネット環境の構築を目指す。

JPCERT/CCが2009年4月から2010年3月に受け付けた国内のブランドを装ったフィッシングサイトに関する届出件数は、前年度の7倍にあたる360件と増加しており、国内の有名サイトを装うフィッシングの増加が影響しているという。また、最近では携帯SNSサイト利用者を狙った個人情報を収集する手口なども確認されており、手口の類似性から攻撃者の間になんらかの攻撃ツールが普及している可能性もあるとする。