ファイルメーカーは、データベースソフト新製品「FileMaker Pro 11」を日本国内で発売した。また、開発/カスタマイズツール一式を備えた上位版「FileMaker Pro 11 Advanced」、250ユーザーまで接続可能な専用サーバソフト「FileMaker Server 11」、接続ユーザー数無制限の「FileMaker Server 11 Advanced」も合わせて発売された。
価格は、FileMaker Pro 11が38,000円(税別)、FileMaker Pro 11 Advancedが58,000円(税別)、FileMaker Server 11が128,000円(税別)、FileMaker Server 11 Advancedが380,000円(税別)。
これら4製品のアップグレード版も同時に発売され、対象既存ユーザーは、フルバージョンの40%オフの価格でアップグレード版を購入可能。価格は、「FileMaker Pro 11 アップグレード」が22,800円(税別)、「FileMaker Pro 11 Advanced アップグレード」が34,800円(税別)、「FileMaker Server 11 アップグレード」が76,800円(税別)、「FileMaker Server 11 Advanced アップグレード」が228,000円(税別)。
FileMaker Pro 11の新機能としては、5種類のグラフを作成できる「FileMakerグラフ」、その場ですぐにレポートを作成できる「クイックレポート」を追加。さらに「レイアウト/レポートアシスタント」を強化し、カスタマイズしたレポートの作成がより手軽になった。また、iTunesスタイルでレイアウト上の全フィールドを検索できる「クイック検索」、レイアウト上のオブジェクトとプロパティを1カ所でまとめて編集できるツールパレット「インスペクタ」も新機能として採用。ビジネスにおいて、可視化に加えて"見える化"を意識したデータベース情報活用が可能となっている。クイックスタート画面も強化され、新規データベースの作成、お気に入りのファイルの管理、便利なリソースへのアクセスがサポートされた。
また、請求書の"Starter Solution"として、Starter Solutionsに新たに「請求書」ソリューションを追加。製品と取引先の情報を追跡し、印刷に対応した請求書の作成や管理が行える。
この他「スナップショットリンク」では、任意の検索条件を実行した結果の対象レコードにフラグを立て、レイアウトや表示、ソート順を保持したままレコードをファイルに保存可能。このファイルを開いて変更を加えるとすべてデータベースに反映される他、他のFileMaker Pro 11ユーザーに電子メールで送信すれば、簡単にコラボレーションを実現できる。Excel/CSV/タブ区切りなどのファイルから自動的にインポートするようユーザーが設定できる「定期的なインポート」機能も導入されている。
FileMaker上級者や開発者向けとしては、スクリプトの作成/編集機能の強化、関連レコードを計算に基づいて指定する「ポータルフィルタリング」、レイアウトをドラッグ&ドロップするだけで簡単にフォルダ形式で管理できる「レイアウトフォルダ」などが新機能として用意されている。
また、FileMaker Pro 11 Advancedでは、「カスタム関数」をデータベースにコピー/貼り付け(ペースト)/インポート可能となり、情報の再入力が不要となった。ボタンやカスタムメニューに割り当てられたスクリプトを含め、全レイアウト上にあるスクリプトから問題がある箇所を特定できるように強化された「スクリプトデバッガ」も搭載。
FileMaker Server 11では、「使用状況」表示機能が強化。FileMaker Proクライアントに関する詳細情報を確認でき、潜在的な問題の可能性を診断できる。新機能「バックアップファイルのクローン」により、管理者はデータなしの空のデータベースを保存し、トラブルシューティングを実施しながら、データベーススキーマや構造を保存可能となっている。またFileMaker Server 11 Advancedでは、サーバー管理者は、新機能「管理者グループ」を用いて、データベース管理タスクを別ユーザーに委任できるようになった。
対応OSは、Windows XP Home Edition SP3/Professional SP3、Windows Vista Home Premium SP3/Business SP3/Ultimate SP3、Windows 7 Home Premium/Business/Ultimate。Mac OS X 10.5.7/10.6。
なお3月10日以降に、日本国内でFileMaker 10製品ラインのパッケージ製品で購入したユーザーは、「FileMaker 11 アップグレード・ウィンドウ・オファー」に申し込むと、無償でバージョン 11にアップグレード可能。詳細は、ファイルメーカーWebサイトを参照してほしい。また、9月17日までの期間限定キャンペーン製品「FileMaker 11 5ライセンスアップグレード」も用意されており、FileMaker Pro 10/9/8.5/8のいずれかを5ライセンス以上所有しているユーザーは、4本分の価格で5本分のFileMaker Pro 11のVLA アップグレードライセンスを購入できる(FileMaker Pro 11 アップグレードの通常パッケージ製品の希望小売価格ベースで比較した場合の価格。購入はひとつの組織で一回まで)。