フジテレビとWOWOWは5日、東京・赤坂のWOWOW本社で、初の共同番組制作となるノンフィクション番組を制作すると発表。制作の指揮にあたるフジテレビの味谷和哉プロデューサーとWOWOWの北浦宏之プロデューサーが報道陣の取材に応じた。

フジテレビの味谷和哉氏(左)とWOWOWの北浦宏之氏

同企画は、フジテレビで現在放送中のドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』とWOWOWの『ノンフィクションW』の2つの番組がタッグを組み、日本人になじみの深いラーメンをテーマに、取材した素材を共有し、それぞれが独自の切り口で番組を制作するというもの。

『ザ・ノンフィクション』の味谷プロデューサーは「ドキュメンタリーを盛り上げようと北浦さんと意気投合し、一年近く前から共同製作を始めてやっと放送できる形になりました」と晴れやかな顔で喜びを語った。また、『ノンフィクションW』の北浦プロデューサーも、「2008年の冬に味谷さんから『何か面白いこと考えない?』とお話を頂いて、とりあえずお会いしたのが始まり」と共同制作に至った経緯を明かし、「会社間でプロデューサー同士が手を取り合って番組を作るということはありそうでなかった。新しいことをやりたいという思いが一致してこの企画ができました」と、地上波放送と衛星有料放送の異色コラボが実現した。

番組は、「日本を考えられるテーマにしよう」との思いから、日本人に身近なラーメンがテーマに2店舗を取材。その後、フジテレビとWOWOWがそれぞれの素材を交換する。同じ素材を共有することについて、味谷プロデューサーは、「別々の編集と責任で作るので、別の作品が生まれると考えて欲しい。愛と人情をベースにした『ザ・ノンフィクション』と、知的エンターテイメントの『ノンフィクションW』が、同じ素材でどれだけ違ったものになるのかが楽しみです」と、互いの番組の見どころを語った。

同企画ではフジテレビが、30年間、夫婦でバスの移動販売を続ける函館の「元祖バスラーメン」(写真下)を、WOWOWが、ニューヨークの三ツ星フレンチレストランの元シェフが東京の京王線「芦花公園駅」近くにオープンした「アイバンラーメン」(写真上)を取材

ザ・ノンフィクション『ラーメン+Ramen~人情vs科学~(仮)』は、5月16日(14:00~14:55)にフジテレビで放送。ノンフィクションW『ラーメン+Ramen~なんでこんなに好きなんだ?~』は、5月17日(22:00~22:45)にWOWOWで放送。