KDDIは30日、今後発売するAndroid搭載スマートフォン向けに「au one Market」など各種サービスを提供していくと発表した。オープンプラットフォームのAndroidを生かしつつ、「携帯の良さを組み合わせた」(高橋誠取締役執行役員常務)スマートフォンを実現していく考えだ。

KDDI初のAndroid端末となる「IS01

アプリをさらに手軽に見つけられるau one Market

Android端末向けには、アプリを配布するAndroid Marketが用意されているが、現時点で3万アプリを超えており、マーケットからアプリを探すのも難しい。そこでau one Marketでは、KDDI側が審査したアプリを紹介し、アプリにたどり着きやすくすることを目的としている。

au one Marketのトップ画面

カテゴリごとに分類されている

従来の携帯電話向けにはEZアプリを配信しており、審査を厳重に行っている。しかしau one Marketでは「EZアプリと(審査のない)Android Marketの中間」(同社)ぐらいの審査基準にする予定で、公序良俗に反していないかなど、それほど厳しい審査にはしないという。

アプリを選択したところ

アプリの詳細画面

検索やレコメンド、カタログ機能を充実させ、コンテンツプロバイダ(CP)が希望した場合はセキュリティチェックも行う。チェックが入ることで、審査のないAndroid Marketにおける信用度を追加する考えだ。

au one Marketで配信予定のアプリの一部

au one Marketには、当初200アプリ程度を用意する予定で、レーシングゲームの「アスファルト5」(ゲームロフト)、天気アプリ「ウェザーニュース タッチ」(ウェザーニュース)、電子書籍アプリ「マガストア」(電通/ヤッパ)などが提供される予定。au one Marketで配信されるアプリは、Android Market上などでも配信される。

配信予定のマガストアの画面。縦持ち、横持ちで方向が切り替わる

Android Marketへの導線も用意してあり、au one Marketを閉鎖的にするつもりはないという。6月下旬のAndroid端末「IS01」発売時点では、アプリの配布は行わず、アプリダウンロードにはAndroid Marketにアクセスするか、CP側が用意したサーバーからダウンロードする形になる。

ただし、8月下旬をめどにKDDI側で配布サーバーを用意することで、CPがサーバーを用意しなくてもアプリを配布できるようにする。KDDIのサーバーを使うことで、さらに「auかんたん決済」での支払いにも対応する。auかんたん決済を使えば、携帯料金と合算して料金支払いができるので、より手軽にアプリ購入ができるようになる。

Androidから携帯番号でかんたん支払い

auかんたん決済は、au oneのサービスを利用する際に使われるau one-IDを使い、au携帯電話の番号とIDを関連付けて提供される決済サービス。これを利用することでさまざまな料金の支払いを電話料金と合算して支払えるようになる。

アプリ配信のau One Marketでは8月以降の提供となるが、サービス自体は6月からスタートする。アプリ料金だけでなく、PCサイトでの利用料金など、さまざまなシーンで支払いに利用できるようになるという。

IS01には、設定画面でau One-IDを設定することができ、これを設定しておくことで、月額料金が必要なアプリの支払いなどでもかんたん決済を使えるようになる。