3月28日、エミレーツ航空が成田-ドバイの直行便を就航した。これまでは関空-ドバイのみだったが、2002年の日本乗り入れ以来、初の首都圏就航である。

エミレーツの777-300ER型機

使われる機材は、新鋭のボーイング777-300型機。大型機で機内のスペースが広く、全354席。ファースト、ビジネス、エコノミーのすべてが設置されたフルサービス仕様だ。

ファーストクラス「ミニスイート」

ビジネスクラス「ミニポッド」

ファーストクラス「ミニスイート」は、ドアで仕切られた個室に全長198cmのフルフラットベッド、23インチのワイドスクリーンなどが装備された、贅沢でプライベートな空間。 ビジネスクラス「ミニポッド」は、全長198cmのライフラットシート、17インチのワイドスクリーンなどを装備。エコノミークラスでも10.6インチのスクリーンが付き、USBポートや電源もあるなど充実した装備。「時差ボケを軽減する」(同社)というライティングシステムや、映画220を含む1,200種類以上のチャンネルをオンデマンドで楽しめるエンターテインメント・システム『ice』は、全クラスで採用されている。

時差ボケ対策のライティング

機内食のコンセプトもおもしろい。たとえば成田線では江戸前寿司と赤味噌、関空線では関西発祥の押し寿司と白味噌などと、路線に合わせて味付けをカスタマイズ。和食自体は全クラスで採用されている。

エミレーツは、イギリスの『ビジネストラベラー』や『スカイトラックス』など世界各地の有名なメディアや調査で400以上もの賞を受賞し、サービスに定評がある。また、1992年に世界で初めて全クラスの全座席にビデオシステムを設置するなど、エコノミークラスのサービスを充実させる傾向も強い。

ファーストクラスの和食 ※イメージ

エミレーツはまた急成長を続ける航空会社でもあり、中東やアフリカ、ヨーロッパなどといった、日本からドバイ乗り継ぎでアクセスできる行き先も拡大。今年は成田に続き、アムステルダム(5月)、プラハ(7月)、マドリード(9月)、ダカール(9月)への新規就航を予定。就航地は成田が102都市目で、グローバルなネットワークをさらに広げる意向だ。

同社 ヴォーン副社長(前段左から2人目)。3月29日に都内で行われた記者会見にて

成田線は週5便での運航だが、これは「現在、政府間の交渉で認可されている便数。今後できる限り首都圏の便数を増やしたい」(同社リチャード・ヴォーン航空部門統括上級副社長)としている。