4月3日のiPad発売開始と同時に提供が見込まれるAppleの電子書籍販売サービス「iBookstore」だが、10ドルクラスの電子ブックに加え、無料の書籍が3万点ほどさらにプラスされている可能性が出てきた。AppAdviceが報じている

AppAdviceは以前にも、iBookstoreに対応したiTunesではePub形式の電子ブックを取り込む(インポート)機能が追加されていることを報じている。これを利用することで、DRMのFairPlayがかかった書籍でなくても、ePubフォーマットに変換された電子ブックであればiPadで閲覧することが可能になる。DRMフリーの書籍はインターネット上に多数存在し、中でも著名なものの1つが「Project Gutenberg」だ。

活版印刷の始祖として知られるGutenberg(グーテンベルグ)の名を取ったこのプロジェクトでは、"パブリックドメイン"と呼ばれる著作権のすでに失効した書籍群をボランティアベースで電子書籍化している。ユーザーはこのProject Gutenbergのページにあるカタログを閲覧してダウンロードするだけで、各種フォーマットでの電子書籍を楽しむことが可能になっており、前述のiTunesの新機能を使えばiPadでも同プロジェクトの書籍が閲覧可能になる。だがAppleでは最初からiBookstoreにProject Gutenbergへの接続機能を搭載し、こうした作業なしで同プロジェクトの電子書籍30,000点をiBookとしてダウンロード可能にしているという。同社にとっては非常に心強い味方だ。