前編では、福岡ソフトバンクホークスの川崎宗則内野手、杉内俊哉投手、和田毅投手オススメの宮崎グルメを紹介した。今回は、馬原孝浩投手、本多雄一内野手、新垣渚投手のイチオシ店を取り上げる。
馬原孝浩投手お気に入りの「嵐坊」
店舗外観 |
炭火で一気に焼き上げる「骨付きもも」(1,000円)が看板メニューの「嵐坊」。切れ目を入れた新鮮なモモ肉は、皮が焼けたら完成。身はレアな部分も残っているが、このタタキ風のモモ焼きにリピーター続出! 馬原選手ももちろんそのうちの1人。しかしこの人気メニュー、開業当初から好評だったわけではないようで……。
「『骨付きもも』は常連の大工さんたちがつくってくれた味です。十数年前に店を始めた頃はお恥ずかしい話ですが、料理を出しても『おいしくない』と言われてばかり。普通なら客足は遠のきますが、その大工さんたちは『自分たちがおいしい料理を食べたいから』と、有名店の「もも焼き」を買ってきてくれました。それを参考にしながら、完成したのが今の『骨付きもも』です」とのこと。
宮崎名物のいわゆる「もも焼き」は、中身まで完全に火が通ったものがほとんどだが、この店の「骨付きもも」は、前述の通り中身はレアに仕上がっている。こうすることで、鶏肉の旨みが封じ込められ、おいしさがアップするのだとか。
住所: 宮崎県宮崎市浮之城町27
TEL: 0985-27-3913
「骨付きもも肉が大好き」 / 馬原孝浩投手
「昨年トレーナーに教えてもらってからのファンです。骨付きもも肉がめちゃめちゃおいしい! 」
本多雄一内野手オススメのインドカレー店「サンガム」
「サンガム」は、インドや東京・銀座のカレー店で修行したオーナーが開業したインドカレー専門店。10種類以上のスパイスを使用し、マトンやチキンといった具材に合うようそれぞれ調合している。調合は「足し算より引き算」とのこと。その理由は「複雑にすればするほど、特徴が消えてしまうから」。
本多選手のお気に入りは、カレー「バターチキン」(1,100円)とほうれん草とタンドリーチキンと使ったカレー「サーグチキン」(1,000円)。「バターチキン」はバターを使ったリッチな味わいのルーが印象的。「サーグチキン」は翡翠色の見た目もインパクトがある。店舗情報はオフィシャルブログへ。
「ルーを堪能するにはナンもごはんも楽しんで 」/ 本多雄一内野手
「川崎選手に教えてもらい、通うようになりました。『バターチキン』と『サーグチキン』をナンとライスで楽しむのがオススメ!」
新垣渚投手は「みやざき地頭鶏」専門店をプッシュ
宮崎地鶏「みやざき地頭鶏(じどっこ)」を使った鶏料理専門店で、宮崎以外に福岡にも店舗を構える「ぐんけい」。新垣選手オススメの「ぐんけい 隠蔵」は宮崎市内に立地。
宮崎名物のもも焼には、柚子胡椒や柚子明太、バターペッパーなどのトッピングが可能。一味違ったもも焼きが楽しめる。ほかにも新鮮な鶏肉を使った刺身や串焼きなどを揃える。「ぐんけい」店舗情報はオフィシャルサイトへ。
「クリームコロッケがオススメ」 / 新垣渚投手
「鶏肉が入った『きのこと鶏のクリームコロッケ』がお気に入り。ぜひ一度食べてみてください」
プロ野球選手だから超高級店ばかりなのでは……と心配したが、意外や意外、リーズナブルな店が次から次へと上がってきた。選手たちに取材を重ねれば、十人十色のオススメの店が出るような気がする。それほど、宮崎の食文化の奥は深いと感じた。
オススメグルメを紹介してくれた昨年のWBC日本代表左腕・杉内選手は、3月20日の開幕戦(対日本ハム)で先発を任せられ、見事勝利。同じく日の丸を背負った川崎選手、馬原選手もまた、昨年以上の状態に仕上げている。昨季は不振だった和田選手、本多選手も、ハワイ、サイパンと海外での自主トレで復活の兆しをつかみつつある。そんな好調を支える一端が、宮崎の「食」なのかもしれないと取材を通して感じた。