米Microsoftは3月18日(現地時間)、「Desktop Virtualization Hour」イベントにおいて「Windows Server 2008 R2」と「Windows 7」のService Pack 1 (SP1)について初めて言及した。
Windows Server 2008 R2のSP1に関してはこの日、デスクトップ向け仮想化スタックの2つの機能追加を明らかにした。1つはIT管理者がホストマシンで利用できるメモリをプールし、必要に応じて仮想マシンへ直接的に分配する「Dyanamicメモリ」。Hyper-Vの強化機能だ。もう1つはMicrosoftが2008年に買収したCalista Technologiesの技術を土台としたリモートデスクトッププロトコル (RDP)の技術セット「RemoteFX」だ。遠隔地にあるサーバで稼動する仮想化されたデスクトップ環境を支援するプラットフォーム機能になる。これによりLAN接続のリモートデスクトップ環境においても、Windows Aero、フルモーションビデオ再生、Silverlightアニメーション、3Dアプリケーションなどを、通常のデスクトップ環境に迫る性能で利用できるという。
Windows 7 SP1には、リリース後からWidows Updateを通じて随時提供されてきたアップデートのほか、Windows Server 2008 R2 SP1に組み込まれるRemoteFXをサポートするためのRemote Desktopクライアントのアップデートが含まれる。大幅な修正・変更は行われない模様だ。Desktop Virtualization HourでSP1が明らかにされたのに伴い、Windows 7 BlogではBrandon LeBlanc氏が「Windows 7は、すでに企業の導入に対応する準備が整っており、多くの専門家がSP1を待たずに移行するように勧めている」と強調している。
現段階でMicrosoftは、Windows Server 2008 R2とWindows 7のSP1の配布スケジュールやベータプログラムの見通しを示していない。Windows Server部門は「今後数カ月を通じて (SP1の)詳細情報を随時提供していく」としている。LeBlanc氏によると、SP1の最終版はWindows UpdateおよびMicrosoft Download Centerを通じて提供される。