国内の時計メーカー、オリエント時計、シチズン時計、セイコーウオッチはこのほど、東京都内のホテルで「JAPAN WATCH COLLECTION 2010 Spring&Summer 」と題する新作時計の合同発表会を、カシオ計算機は本社(東京・渋谷)で独自に「2010年 Spring/Summer CASIO 時計新製品発表会」を行い、多くのマスコミやリテーラー、バイヤーを集めた。
今季の特徴だが、世界的な不況を反映してか、ハイコストパフォーマンスを誇りながらもリーズナブルプライスの製品が多く、時計愛好家や、就職活動を控えてきちんとした腕時計を求める若いユーザーにとってもうれしい状況である。
新社会人にもピッタリの新作揃い
各社が4月以降に発売する製品には注目モデルも多く、今年の7月13日に設立60周年を迎えるオリエントでは、原点であり現在も代表ブランドであり続ける「オリエント スリースター 60周年記念モデル」をはじめ、「オリエントスター レトロフューチャー カメラ 60周年記念モデル」、「オリエント ワールド ステージ コレクション 60周年記念モデル」、「ロイヤルオリエント フラッグシップ 60周年記念モデル」といった懇親の力作を用意。なお、これら過去60年間にわたるオリエントの技術力を集約させた数量限定のアニバーサリーモデル(機械式)は、6月、7月にかけて順次、デリバリーされる予定だ。
女性向けの新モデルでは、レザーバンドを採用したジュエリーウォッチ「オリエント・レディーローズ ソフトシーン」が登場 |
ストリートテイストにスポーティー感をほどよくミックスした新作「タウン&カントリー ストリートMIX」。タウン&カントリーは、1971年にハワイで誕生したサーフブランドだ |
一方、シチズンでは、「自分を表現する時計」をコンセプトに、20~30代に向けたメンズウォッチ「オルタナ」、「クール ミリタリースタイル」をテーマとする「インディペンデント」の新作に注目したい。
通気性の良いナイロンバンドを採用したオルタナは、シンプルなデザインを特徴として、針やインデックスに、それぞれホワイト、オレンジ、ブルーをあしらった3モデルを用意していた。また、トレンドであるミリタリーテイストに溢れる「インディペンデント」のプロダクツ・コンセプトは、「飛行機のコックピットを分解して、そのパーツを組み合わせて腕時計に作り変えたら…」。ベーシックなパイロットウォッチの枠を飛び出した、インディペンデントらしいスタイリッシュなアイテムとなっている。ちなみに、シチズンも2010年で創立80周年。同社でも数々のアニバーサリーモデルが予定されているようだ。
また、セイコーのブースで目を引いたのは、1983年に登場してブレイクしたセイコー「スピードマスター」をベースにしたかのような、ご覧の「セイコー スピリット」。スマートなダイヤルデザインを有し、Yシャツの袖口に収まる適度な厚さがビジネスユースに向いている。新社会人や就職活動を控えた人などにお勧めだ。アニバーサリーといえば、セイコーも今年、「グランドセイコー」が50周年を迎える。今後、発表されるモデルにどんな隠し玉があるのか期待したいところだ。
独自に発表会を行ったカシオは、ファッション、ミュージック、アートといった各種カルチャーと融合し、新たなムーヴメントを世界中に巻き起こし続けている「G-SHOCK」のニューモデルが圧巻だった。
中でも、デザイナーの中野シロウ氏が手がけた「G-SHOCK MAN」の新キャラクターと、カラフルなパーツを複雑に組み合わせたG-SHOCKの新モデルがセットになった「G-SHOCK MAN BOX」は注目。「GA-110」をベースとして、ジャパンカルチャーを感じさせるポップなカラーリングを施し、日本のテクノロジーとアートの融合を象徴するアイテムだ。
このほか耐遠心重力性能を備える航空ウォッチ、G-SHOCK「GW-3000」といった魅力的なニューアイテムも展示されていた。
間もなくスイス・バーゼルで開催される世界時計博こと「バーゼル・ワールド2010」ではどんな展開が待っているのか。そこで各社からお披露目されるニューモデルも、マイコミジャーナルでは随時、現地よりレポート予定だ。