カメラ映像機器工業会(CIPA)が主催する写真機器関連イベント「CP+ 2010」の開催を控え、イベントの最新情報説明会が開催された。CP+ 2010は、3月11日から14日まで、神奈川県・パシフィコ横浜で開催され、5万人の来場者を見込んでいる。

CP+で主催者ブースとして設置されるCIPAブース。CP+のコンセプトである「撮る」「見る」「つながる」をテーマとしたブースを展開する

CP+ 2010は、昨年まで行われていた「Photo Imaging Expo(PIE)」に変わる国内最大の写真関連イベントとして新設され、今年が第1回目の開催となる。国内の企業・団体を中心に77社が出展し、699ブースが設けられる。

会場で開催されるイベントとしては、写真家・蜷川実花氏のトークショーがすでに事前予約で満席になっているものの、写真と俳句を組み合わせた作品を紹介する「フォト×俳句」では、写真家・中谷吉隆、俳人・坊城俊樹の両氏が、写真と俳句のコラボレーションの世界を解説する。事前に募集している作品では、すでに58人から180点の作品が集まったという。また、当日は夕日と卒業式をテーマにした写真に対して俳句を詠むイベントも企画されている。13日に2回実施され、それぞれ定員は350人。

中華街の「春節フォトコンテスト」の優秀作品展示、道端カレンさんが女性向けに写真の撮られ方を指南するトークショーも実施

200インチ、100インチ、120インチのスクリーンに、3Dテレビも設置する「デジタルフォトシアター」では、写真家・山田久美夫氏が監修し、大画面で撮影した写真や動画を楽しむことの魅力を伝える。

山岸伸写真事務所が協力するグラビアも出る撮影会では、ミニスカポリスの面々を1日4回、4日間にわたって撮影できる。事前登録制で定員は各回40人。当初は1万円だった参加費が5,000円に値下げされている。

また、モデルの道端カレンさんが、「きれいな写真の撮られ方」について話すトークショーも14日に2回実施される。

神奈川県内の高校による写真コンテストで上位入賞した作品の展示も行われる

そのほか、初日の11日にはCIPA菊川剛代表理事会長のキーノートスピーチ、主要カメラメーカー6社の開発責任者が一堂に会するパネルディスカッション、CIPAとマーケティング会社GfKによるセミナー、カメラ技術に関するさまざまな講演なども開催される。

また、横浜中華街と連動し、「春節フォトコンテスト」の優秀作品の展示や中華街店舗でのポスターなどの展開、横浜にある日本新聞博物館の報道写真展の入場料割引、ランドマークプラザでの「バンクーバーオリンピック報道写真展」との連携といった施策を通じ、「横浜の街がなるべく写真で埋まるような取り組み」(CIPA)を今後も続けていく考えだ。 CP+の入場料は1,000円だが、Webからの事前登録をすれば入場は無料になるため、CIPAでは事前登録を積極的に進めており、首都圏のJR190駅にポスターを貼付しているほか、各種チラシには無料券をつけて配布している。また、事前登録者にはCIPAのカメラ総合カタログ(500円)を無料配布する。

閉幕したばかりのバンクーバー五輪の写真展はランドマークプラザで開催され、それをデジタルフォトシアターで上映する

さらに、パシフィコ横浜、ランドマークプラザ、クイーンズスクエア横浜、クイーンズイーストの周辺店舗と連携し、事前登録者には各店舗で利用できるサービス券を添付したパンフレットも配布する。たとえばカメラ好きのお父さんがCP+を見て回る間に、家族はサービス券でみなとみらいをオトクに遊ぶ、といった使い方ができる。

配布される周辺施設ガイド。割引券などのお得な情報が添付されている

CIPAによれば、現在の事前登録者は1万813人。過去のPIEの事前登録者に比べると50%と伸び悩んでいるが、来場者目標の5万人は「十分に達成可能」(同)とみている。

CP+は、米・PMA、独・photokinaと並び、世界3大カメラ機器イベントとして成長させることを目標としており、今後海外メーカーの参加も目指して活動していく。次回以降は、アジアの部品機器メーカーや技術展示なども行って拡大させ、トレードショーとしての側面も持たせていきたいという。

今回の3月半ばという開催時期は、一般的なカメラ商戦から考えると少し遅いという意見もあり、次回以降の開催時期は検討する考え。ただ、今回は2月開催のPMA出展を見合わせたメーカーもあり、CP+にあわせて新製品を発表するメーカーもあると見られており、目玉となる新製品が登場すれば、CP+の盛り上がりも期待できそうだ