第82回米アカデミー賞授賞式が8日(現地時間7日17時30分)、米国・ロサンゼルスのコダック・シアターにて開催された。
最注目の作品賞に輝いたのは、イラク戦争を題材とした、キャスリーン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』。本作は今回9部門にノミネートされており、作品賞以外に監督賞、脚本賞、編集賞、録音賞、音響編集賞を獲得。合計6部の受賞となった。ビグロー監督は、アカデミーと映画に携わったスタッフやキャスト達に感謝を述べ、感極まって声を震わせながら、「軍の人たち、そして消防士や緊急事態に備えている全ての人々を応援したい」と語った。なお、作品賞および監督賞を女性監督が獲得するのは、アカデミー賞始まって以来初となる。
『ハート・ロッカー』と同様9部門にノミネートされ、作品賞最有力候補とされていた、ジェームズ・キャメロン監督の3D超大作『アバター』は、撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3部門を受賞。ビグロー監督とキャメロン監督による元夫婦対決は、ビグロー監督に軍配が上がる結果となった。
また、主演男優賞は『クレイジー・ハート(原題)』ジェフ・ブリッジスが獲得、主演女優賞には『しあわせの隠れ場所』のサンドラ・ブロックが輝いた。また、助演男優賞は『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツ、助演女優賞は『プレシャス』のモニークが受賞した。
なお、WOWOWでは、8日9時30分より放送したコダック・シアターからの生中継番組を、同日21時より再放送する。さらに、14日18時より、授賞式のダイジェスト放送も予定している。
第82回アカデミー賞 受賞リスト
部門 | 作品 | 受賞者・受賞作品 |
---|---|---|
作品賞 | 『ハート・ロッカー』 | --- |
監督賞> | 『ハート・ロッカー』 | キャスリーン・ビグロー |
主演男優賞 | 『クレイジー・ハート(原題)』 | ジェフ・ブリッジス |
主演女優賞 | 『しあわせの隠れ場所』 | サンドラ・ブロック |
助演男優賞 | 『イングロリアス・バスターズ』 | クリストフ・ヴァルツ |
助演女優賞 | 『プレシャス』 | モニーク |
脚本賞 | 『ハート・ロッカー』 | マーク・ボール |
美術賞 | 『アバター』 | リック・カーター / ロバート・ストロムバーグ / キム・シンクレア |
視覚効果賞 | 『アバター』 | ジョー・レッテリ / ステファン・ローゼンバウム / リチャード・ベンハム / アンドリュー・R・ジョーンズ |
メイクアップ賞 | 『スター・トレック』 | バーニー・バーマン / ミンディ・ホール / ジョエル・ハーロウ |
衣装デザイン賞 | 『ヴィクトリア女王 世紀の愛』 | サンディ・パウエル |
作曲賞 | 『カールじいさんの空飛ぶ家』 | マイケル・ジアッチーノ |
歌曲賞 | 『クレイジー・ハート』(原題) | 『ザ・ウェアリー・カインド』(原題) |
録音賞 | 『ハート・ロッカー』 | ポール・N・J・オットソン / レイ・ベケット |
音響編集賞 | 『ハート・ロッカー』 | ポール・N・J・オットソン |
脚色賞 | 『プレシャス』 | ジェフリー・フレッチャー |
撮影賞 | 『アバター』 | マウロ・フィオーレー |
編集賞 | 『ハート・ロッカー』 | ボブ・ムラウスキー / クリス・イニス |
外国語映画賞 | 『瞳の奥の秘密』 | ファン・ホセ・カンパネラ(アルゼンチン) |
長編ドキュメンタリー賞 | 『ザ・コーヴ』 | ルイ・シホヨス / フィッシャー・スティーブンス |
短編ドキュメンタリー賞 | 『ミュージック・バイ・プルーデンス(原題)』 | --- |
長編アニメ映画賞 | 『カールじいさんの空飛ぶ家』 | --- |
短編アニメ賞 | 『ロゴラマ(原題)』 | --- |
短編実写映画賞 | 『ザ・ニュー・テナンツ(原題)』 | --- |