あるスウェーデン在住のDJが米Apple CEOのSteve Jobs氏宛てに送ったメールと、それに対する同氏の回答が話題になっている。そのメールの内容とは、来月4月3日に米国で発売開始されるiPadのWi-Fi版を使って、iPhone経由のテザリング(Tethering)が可能かどうかを質問するものだ。

これは、スウェーデンで技術をテーマにしたポッドキャスト配信を行っているSlashat.seが報じているもの。Slashat.seの運営メンバーでもあるDJのJezper Soderlund氏がAppleのJobs氏に宛てた手紙の内容全文は9 to 5 Macサイトで確認できる。手紙の内容は下記のようなものだ。

「親愛なるジョブズ様」

短くまとめます。

私はスウェーデンのJezperという人物で、長年のAppleファンであり、現在は家にある最新のコンピュータを名高い最新の27インチ iMac(Core i7)で置き換えようかと考えているところです。またiPadのリリースも心待ちにしていますが、1つ質問があります:

「Wi-Fi版(iPad)は(私の)iPhoneを経由してテザリングが可能なのか?」

同じOSをベースにした2つのデバイスがあり、(iPhone)内蔵の機能を使って1つのデータ通信プランを共有しようとしています。こうすれば、2つめのキャリア契約が不要になる可能性があるからです。

あなたのキーノートスピーチを見る限り、iPadは私のMacBook ProとiPhoneの間にうまく鎮座しており、これらが可能な限りシームレスに連携するといいと考えています。

以上、失礼します。
Jezper Soderlund [とある有名DJより]

これに対してJobs氏から返答があったが、その内容は非常にシンプルだ。

No.

Sent from my iPhone

理屈はよくわからないが、Jobs氏によればiPhone内蔵のテザリング機能を使ってiPadのインターネット接続はできないことになる。筆者的にはiPhoneのテザリングとはモバイルルータのようなものだと考えているが、iPadの接続ができない理由が気になるところだ。このあたりは実際に発売されて以降の実験レポートに期待したい。

また、Jobs氏からの返信メールの全ヘッダが9 to 5 Macで紹介されている。これからわかるのは「X-Mailer: iPhone Mail (7D11)」の部分で、Jobs氏のiPhoneのバージョンが現在3.1.2であり、まだ最新の3.1.3にはアップグレードされていないということだ。