ボディ上部のモードダイヤルでは、プログラムAEとシャッター優先AE、絞り優先AE、マニュアル、動画、シーンモード、iAUTOモード、アートフィルターの計8モードを選択できる。このうち注目はiAUTOモードの進化だ。
iAUTOとは、初級者を対象にした、いわゆるフルオートモードのこと。これを選ぶとほぼ全設定がカメラまかせとなり、撮影シーンに応じた最適な状態に自動設定される、というのが従来機のiAUTOだった。E-PL1のiAUTOでは基本は全自動でありながら、いくつかの項目を手軽にユーザー設定するための「ライブガイド」が追加された。
ライブガイドの使い方は、iAUTOモードを選んだ状態で背面のOKボタンを押す。すると、液晶の右端にアイコンが表示され、鮮やかさや色合い、明るさ、背景のボケ、被写体の動感などの設定項目を、十字ボタン操作で素早く変更できるようになる。また、一番下のアイコンを選んだ場合は「撮影のヒント」をテキスト表示できる。これらのライブガイドやヒント表示は、撮影のスキルを持った人はまったく不要だが、ビギナーが各機能を覚えるためのきっかけとしては有効だろう。
E-P1/E-P2で好評を得たアートフィルターについては、6種類が用意されている。高彩度になる「ポップアート」と、ぼかし効果が加わる「ファンタジックフォーカス」、高感度白黒フィルム風の「ラフモノクローム」、周辺光量が低下する「トイフォト」、風景がオモチャのように仕上がる「ジオラマ」の5つは従来機から継承したもので、新しい効果として「ジェントルセピア」を搭載。これは一般的なセピアよりも赤が強めで、黒のコントラストを強くした仕上がりとなる。
液晶は、2.7型約23万ドットのハイパークリスタル液晶を搭載。スペック的には平凡だが、実用十分の視認性がある |
マイクロフォーサーズマウントを採用。アダプタを介してフォーサーズレンズも利用でき、ボディ内手ぶれ補正やコントラストAFに対応する |
アートフィルターは、これまでと同じく静止画だけでなく動画にも利用でき、RAW記録した画像なら、カメラ内で後から適用することも可能だ。誰でも簡単に雰囲気のある写真が撮れるので、難しく考えず気軽に楽しみたい。
そのほかには、人肌を滑らかに自動補正する「eポートレート」や、2カットを合成記録する多重露出機能、19種類のシーンモード、4種類のアスペクト設定、BGM付きのスライドショー、ダストリダクションなどを従来機から継承する。
AFは、これまでと同じくコントラスト検出方式となる。スポーツのような動きの激しい被写体に素早くピントを合わせることは苦手だが、風景やちょっとしたスナップ撮影なら大きなストレスなくAFが作動する。AFの測距点は、11点からの選択、または画面内の好きな位置に動かすことが可能だ。…つづきを読む