3月4日、オリンパスの新製品発表会が表参道ヒルズにて開かれた。発表、紹介されたのは、同社コンパクト機「μ」のタフネスモデル「μTOUGH(ミュータフ)」。そして、ミラーレス一眼のニューカマー「OLYMPUS PEN Lite E-PL1」と、そのCM映像。また、CMへの出演をはじめ、PENシリーズのイメージキャラクターをつとめる女優の宮崎あおいさんを特別ゲストに迎え、プライベートでも写真を趣味とする彼女の作品の一部を投影しながらのトークショーも開かれた。

イメージング事業本部 本部長 中嶋正徳氏によれば、オリンパスの今春の新製品は、μTOUGHシリーズとE-PL1の2本柱を中心に展開されるという。

発表会に詰めかけた大勢の販売・メディア関係者を前に挨拶する、オリンパスイメージング 代表取締役社長 大久保雅治氏

μのタフネスモデル、SWシリーズとE-PL1のセールスポイントについて説明する、イメージング事業本部 本部長 中嶋正徳氏

マーケティング戦略について説明する、国内営業本部 本部長 五味利明氏

μTOUGHシリーズを3種類のグレードでパワフルに展開

μTOUGHシリーズは、コンパクト機ながら防塵・防水性能と耐衝撃性能、対低温性能を高めたモデル。3つのグレードが用意されており、求める性能やデザインから選ぶことができる。

μTOUGH-8010は、10m防水、2m落下耐衝撃性能、マイナス10度、100kgf耐荷重、カラーはシルバーのみ。μTOUGH-6020は、5m防水、1.5m落下耐衝撃性能、マイナス10度、カラーはブルー、ピンク、グリーン。μTOUGH-3000は、3m防水、1.5m落下耐衝撃性能、マイナス10度、カラーはブルー、ピンクとなっている。

上段がμTOUGH-8010、中段がμTOUGH-6020、下段がμTOUGH-3000

「荒れた岩場で落としても、まったく問題なく撮影を続けることができた」と、登山家 近藤謙司氏は語っている

オリンパスは長く、防塵・防水をはじめとするカメラのタフネス性能に取り組んできた。μTOUGHの直接のルーツに当たるμ720SW(2006年発売)は、防塵・防水を身に付けた世界初のデジタルカメラだった。以後年を追ってモデルチェンジを繰り返し、2009年発売のμTOUGH-8000は、登山家の近藤謙司氏とともに世界最高峰エベレストに記録機材として携行され、マイナス30度という極寒の環境下で見事に役割を果たしたという。なお、今春登場のμTOUGHは第5世代にあたる。

PEN Light E-PL1、製品もCMもいよいよテイクオフ!

オリンパスイメージング 国内営業本部 本部長 五味俊明氏によれば、一眼タイプのカメラ市場がここ数年縮小傾向にある中で、マイクロフォーサーズのカメラは順調に台数を伸ばしているという。同社では、これをカメラに対する市場ニーズの変化が要因であると分析しているようだ。

というのも、同社によるE-P1発売以来のマイクロフォーサーズカメラ購入者分析によれば、次第に女性および20~30歳の若年層、そして一眼タイプカメラ初心者の割合が増加しており、これはとりもなおさず、従来の大きくて重く、難しそうな一眼レフカメラが時代のニーズに合わなくなってきていることを端的に示しているというのである。

オリンパスによるマイクロ一眼購入者分析。発売後、月を経るごとに性別、年齢層、スキルなどが大きく変化してきている

このような背景を持って誕生したのが「PEN」シリーズの最新エントリーモデル、PEN Lite E-PL1だ。そして、前述のターゲット層にファッションやライフスタイルの面で大きな支持を得ている宮崎あおいさんが、E-P1、E-P2に引き続き、E-PL1でも製品のイメージリーダーとしての役割を担うことになった。この日、会場では、メディアでのオンエアに先駆けて宮崎さん主演のスタイリッシュなCM映像が初公開された。なお、このCM映像はTV放映のほか、3月5日午前11時以降、OlympusPen.comで45秒のロングバージョンを視聴できる。

宮崎さん主演のスタイリッシュなCM映像が初公開された

なお、今回、宮崎さんはE-PL1を携えてのモロッコ旅行より帰国したばかりとのこと。そこで撮影したご自身の作品をスクリーンに投映しながらのトークショーでは、撮影時のエピソードとともに、写真への思いを熱く語った。なお、これらの作品は、今後、Webなどでの公開が予定されている。

宮崎さんがモロッコで撮影した作品の数々。アートフィルターがお気に入りで、積極的に使っているとのこと

「人物を撮るときは、6×6フォーマットで撮ることが多いですね。その方が収まりが良いというか、その人が可愛く見えるんですよね」(宮崎あおいさん談)