大和証券は4日、日本電気(NEC)と共同で、大和証券各店舗の来店客に新商品・キャンペーンなどの情報を配信する電子ペーパーシステムを開発し、3月1日から利用を開始したと発表した。
大和証券はこれまで、事務帳票の電子化をはじめ、電子申請システムの導入などにより、社内帳票の大幅なペーパーレス化(事務帳票は2005年度比98.7%の削減)を実現。その一環として、「顧客向け帳票のペーパーレス化を推進するために、新しいテクノロジーである電子ペーパーに着目した」(大和証券)。
今回導入する電子ペーパーシステムは、NECグループが新たに開発したA4サイズ・重さ800gの電子ペーパー上に、新商品やキャンペーンなどのプロモーション情報を表示。来店客が待ち時間などに、電子ペーパーを手に取って閲覧することができる。
導入当初は、電子ペーパー本体に保存した情報をスライドショー形式で自動更新し、閲覧することが可能。今後は、「カラー化」「軽量化」を進めると同時に、サーバからネットワークを介し、各店舗独自の情報などきめこまかな情報を、リアルタイムに電子ペーパーに表示するシステムへと発展させる予定となっている。
大和証券では、第一弾として、本店に計6台の電子ペーパー(プロトタイプ版)を導入。「金融業界において、電子ペーパーを用いた顧客向け情報配信は先進的な例となる」(同社)としている。