【FX テクニカル】USD/JPY

ギリシャ政府は昨日、48億ユーロの緊縮財政措置を発表した。内容としては半分が増税、残り半分は支出削減でまかなわれる予定とのこと。この追加の措置により債務危機懸念が後退したとしてユーロはドルに対して上昇しているが、発表のみでファンダメンタルズのリスクトレンドの全てが変わるわけでもなく、現状でもドイツやフランスは、ギリシャを救済しないとのコメントを出しており、先行不透明感が完全に不払拭されたわけではなく、このまま欧州圏の財政問題が沈静化していく可能性は低いと思われる。

尚、対ドルでは戻しているが、対円ではやはりリスク回避基調が強く、買い戻し幅も限定的。

USD/JPY 15分足

本日のUSD/JPYは雇用統計前日のため、様子見ムード。25銭程度と小幅なレンジで推移している。短期の軸(15分足)で見れば、上は88.63円、下は88.40円近辺を見ておけばいいか。

USD/JPY 日足

一方、日足では直近安値割れとなっている。歪なヘッドアンドショルダーとして考えた場合、93.77円から89円割れを達成しており(差が4.70円)、 更に同じ値幅分だけ下落することを想定すれば、84.23円レベルが一気に浮上する。84.81円の安値を更新しているので、あくまでも仮にチャートを崩してきたらという見方になるが、そのような動きになれば面白い。

目先のポイントとしては、フィボナッチの61.80%戻しレベルが88.24円近辺となっており、ここを抜けることが出来るかが一つの焦点となるだろう。それにより上記のシナリオが現実味を帯び、100%戻しが完了すると思われる。

逆に上を見るのであれば、89円で抵抗されるかどうか。

もう一段上の目安を考えるならば、21日移動平均線が90円前後の水準にあるので、89-90円を見ておきたい。