米AMDは2日、グラフィックス機能としてATI Radeon HD 4290を統合したチップセット「AMD 890GX」を発表した。Socket AM3に対応し、HyperTransportは3.0。サウスブリッジにはSATA 6Gbpsを備える「SB850」が組み合わせられる。標準的な搭載マザーボードの参考価格は110ドル。
AMD 785Gに続く同社8シリーズの統合型チップセット。ノースブリッジに内蔵のRadeon HD 4290(RV620コア)は、DirectX 10.1サポートのグラフィックス機能で、785G内蔵のRadeon HD 4200が500MHz動作のところ、700MHzで動作する高クロック版となっている。ユニファイドシェーダ40基、メモリインタフェース64/128bit、UVD 2.0といった仕様は785Gから変わらず。DDR3のキャッシュメモリも接続できる。
プロセッサとの接続はHyperTransport 3.0で、外部グラフィックス用にPCI Express 2.0をx16レーン×1本 or x8レーン×2本、ほか拡張スロット用にPCI Express 2.0 x1レーン×6本を備える。統合グラフィックス用のオンボード出力端子はDVI/HDMI/DisplayPort、D-Sub。
サウスブリッジのSB850は2GB/s帯域のAlink Express IIIでノースブリッジと接続。SATA 6Gbps×6ポート、USB 2.0×14ポート、PCI Express 2.0 x1レーン×2本、PATA、PCI、GigabitEthernetなどを備える。なお、USB 3.0コントローラをPCIe 2.0を利用した500MB/s帯域でノースブリッジに直結でき、USB 3.0のフル帯域での利用も可能とされている。
あわせて発表のなかで、新型プロセッサ「AMD Phenom II X6」の製品名も公開されている。製品名から6コア版のPhenom II新モデルと見られるが、仕様詳細などは現時点では未公開だ。