演劇とロックバンド・筋肉少女帯の音楽を融合させた舞台『アウェーインザライフ』の制作発表が25日、東京・下北沢の北沢タウンホールで行われ、舞台初出演となるお笑いトリオ・森三中の村上知子らが出席した。

左から、ソニン、水野美紀、村上知子、大槻ケンヂ

"ロック演劇"と銘打った同舞台は、女優・水野美紀と脚本家・楠野一郎による演劇ユニット・プロペラ犬が、"アウェー"であるライブハウス「赤坂BLITZ」を初めて劇場として使用。大槻ケンヂ率いるロックバンド・筋肉少女帯が作る音楽と共に、さまざまなアウェー感に悩むガールズバンドの物語を繰り広げる。

吉本興業以外での舞台に立つのは初めてという村上は、「本当にわたしでいいのかな? って思いました(笑)。初めてのことが多くて力不足ですが、皆さまの胸を借りて頑張りたい」と出演依頼に驚きを隠せない様子。そんな村上をキャスティングした主演の水野は「村上さんは歌えるし、コメディーの要素のいる舞台なので信頼感がある。ガッと観客の心をつかんでほしい」と芸人としての才能に期待を寄せ、共演者のソニンも「今までの舞台では見られないジャンルの方。村上さんの出演がこの舞台をやりたいと思ったきっかけ。村上さんがいなければやらなかったかも(笑)」と、思わぬラブコールを送っていた。

これまで小劇場を中心に活動していた水野は「前例もなくアウェー感が満載。本当に無謀な試みなので、吉と出るか凶と出るか、まさに紙一重です」と心境を明かした

バンドのドラマーを演じるソニンは「ぶっ飛んだ作品にずっと出演したかったのですごく嬉しい! 今までお客さんが味わったことのない空気が生まれるよう頑張りたい」と意気込みを

自身のアウェーな体験について、「森三中として舞台に出るときは大体アウェーです(笑)。男性の芸人さんのファンが多いので、その中でやるのは特別苦しい」と苦笑いの村上

まったく楽器が弾けないという村上だが、今回演じるのはバンドのベーシスト。楽譜も読めないと不安をのぞかせる村上に、大槻は「僕も楽譜は読めないし楽器は弾けないけど、ロックってボーカルが間違えても大丈夫。周りのミュージシャンが何とかしてくれるから(笑)。ベースは、キーボードの人にお願いして打ち込んじゃえばイイ!」と驚きのアドバイスを。なんとか上手にごまかす方法を考えていた村上だが、大槻の大胆発言にさすがにびっくり。筋肉少女帯自体がアウェーなバンドだと語る大槻は、「筋肉少女帯の楽曲が、どんな風に演劇の中で取り込まれてアレンジされて演奏されるのか、楽しみでワクワクします」と、ロックの世界からは"アウェー"な演劇の舞台に期待を膨らませていた。

舞台『アウェーインザライフ』は、2010年6月4日~18日の期間で東京・赤坂BLITZ、6月23日~25日の期間で大阪・サンケイホールブリーゼにて公演される