パナソニック オートモーティブシステムズ社は22日、DSRC車載器「CY-DSR1000D」を発表した。発売は3月23日で、価格は2万9,800円。
CY-DSR1000Dは、ナビなどと組み合わせなくても、単体で動作可能なDSRC車載器。DSRCは、ETCなどにも使われている狭域通信の方式だが、「DSRC(スポット通信)」は、ETCの高機能板となる無線通信サービス。路側機と車載器との間で、現行のETCの4倍のデータ転送が可能で、現在、首都圏、阪神地区、名古屋地区で運用がスタートしている。DSRC(スポット通信)では、ETCの機能に加えて、道路交通情報や、事故多発地帯や高速道路の合流地点などに近づくとドライバーに知らせる安全運転支援などのサービスが提供されているほか、将来的には、ガソリンスタンドや駐車場、ファストフードのドライブスルーなどの料金決済にも対応する予定となっている。
DSRC車載器は、ETC車載器のような通信のための機器で、それ自体にはディスプレイなどは搭載されてはいない。そのため、現在発売されているDSRC車載器では、対応したナビとの組み合わせ以外では、使用できる機能に制限があった。それに対して、CY-DSR1000Dでは、受信した情報を、音声で案内することで、単体でもDSRC(スポット通信)のフル機能を利用可能となっている。また、現時点で、同社はDSRCに対応したナビは発表していないが、2010年度内には発売予定。対応ナビと組み合わせることで、音声だけでなく、画像でも情報を表示することが可能となる。